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#navi(異世界BASARA)
「あんた正気!?本気でギーシュと闘うつもりなの!?」
「そのつもりでござる」
半ば動揺しながら問うルイズに幸村は静かに答える。
「あんた何も分かってない!平民は貴族に…メイジには絶対勝てないの!怪我で済む保証もないのよ!」
「心配しておられるのか?」
「んなっ!?!?」
「ルイズ殿は、優しき心を持っておるな」
「ち、ち、違うわよ!自分の使い魔がボコボコにされるのを見たくないだけよ!」
突然掛けられた幸村の言葉にルイズは少し戸惑う。
(大声で騒ぐ馬鹿だと思っていたのに…いきなり優しいだなんて…)
「シエスタ殿、ヴェストリの広場とは何処でござろうか?」
そんなルイズを他所に、幸村は広場の場所をシエスタに聞いていた。
が、それを教えれば彼がどうなるかぐらい想像していたのだろう。
「ダ、ダメです!ユキムラさん、謝りましょう?ミスタ・グラモンも逃げてもいいと仰っていたじゃないですか!」
彼女はこの世界の人間なのでメイジの恐ろしさを知っている。
だから何も知らない幸村が大怪我をする前に止めようとしたのだ。
しかし、そんなシエスタの願いに幸村は首を横に振った。
「ユキムラさん!!」
「もういいだろう?そいつを行かせてやれ」
と、今までケーキを貪っていた利家が口を開く。
「キュルケ殿、その広場の場所は?」
「…あっちよ、ずっと行けばギーシュがいる筈だから…」
利家の問いに、キュルケは少し考えたが場所を教えた。
「あっちらしいぞ~。あ、それと忠勝殿~!」
利家がそう言うと、今まで黙って様子を見ていた忠勝が立ちあがる。
そして背中の箱のような物から2本の槍を取り出し、幸村に差し出した。
幸村の愛用している二槍、「朱羅」である。
「これは拙者の…忠勝殿が預かってくれていたのか?」
「………………」…グオオォォォン…
「…かたじけない忠勝殿。真田幸村、行って参る!!」
幸村は二槍を手に、ヴェストリの広場へ向かった。
「…あ!こら待ちなさい!勝手な事しないの!」
ルイズも慌てて後を追う。
「トシイエさん!何でユキムラさんを行かせたんですか!?」
利家の取った行動に、シエスタは泣きそうになりながら抗議している。
当の本人はまだケーキを美味しそうに食べている最中だ。
「本当に…一応聞くけど、あなたメイジの強さを知ってて行かせたの?」
「んん~?それがしも幸村もこの世界の事は知らんからな~。メイジの強さは分からんぞぉ」
やっぱりこの男は…キュルケは思わずため息が出てしまった。
「無知って怖いわねぇ…あの使い魔、痛い思いをするわよ。」
「ほぉ~!メイジというのはそんなに強いのかぁ!それは知らなかった!」
能天気に答え、ケーキのおかわりに手を伸ばしている利家を見てキュルケはルイズの使い魔が哀れに思えてきた。
「だがな…」
と、そこで利家は顔を上げてこう言った。
「お前達も、あいつがどれだけ強いか知らないだろう?」
その顔はさっきまでと違い、真剣な顔つきになっていた。
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