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「ルイズと忍たま-4」(2007/07/11 (水) 22:49:54) の最新版変更点
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「やっちゃったね・・・・・」
これで何度目だろう。性懲りもなくまたやってしまった。
食堂から流れてくるおいしそうな匂いが恨めしい。
「きり丸!なんであんなこと言ったの!僕もう昨日から何も食べてないんだよ」
普段はおとなしいしんべえが声を荒げる。無理もない。しんべえにとっては一食抜かされただけでも一大事なのに、丸々一日何も食べることができないなんてのは拷問としか言いようがない。
「まぁまぁしんべえ、きりちゃんだって悪気があった訳じゃないんだし。仕方ないよ」
半ば自分に言い聞かせるように乱太郎が言った。
乱太郎は肩を落とした。まさか、丸一日分の食事を没収されるなんて夢にも思っていなかった。土井先生や山田先生でもこんな罰は与えないだろう。せいぜいゲンコツが飛んでくるぐらいなものだ。
これからどうしようかと考え、隣を見るとボケェと前を見ているきり丸の顔が目に入った。
(きりちゃんもご飯食べられなくてガッカリしてるんだよね)
そう思った矢先きり丸の目が輝きだした。乱太郎はこれが何を意味するのかよく知っている。
「金~金金金金かね~」
どうやら彼の探知機が金を探し当てたらしい。
「行ってらっしゃい」
きり丸はこちらの世界の金の音も聞き分けることができるようになっていたらしい。さすがはきり丸である。
しかし、きり丸を見送ってしまってからはたと気づいた。ルイズが食事を終えて戻ってきた時、きり丸が居ないとまた怒られるんじゃないだろうか。
「『使い魔のくせに勝手に歩き回ってんじゃないの!罰として一週間食事抜き!』なんて言われたらどうしよう」
呼び戻そうにも二人とも一文無しである。きり丸召喚魔法は使えない。
「どうしようしんべえ。またルイズさんに怒られ・・・・・あれ?しんべえ?」
乱太郎は隣にいたはずのしんべえに話しかけていたつもりだったのだが・・・・・。なんとしんべえまでもがいなくなっていた。
(どこに行っちゃったのさしんべえ?)私一人にしないでよ。あぁどうしよう、どうしよう・・・・・・・。
「あんた何ぶつぶつ言ってんの?」
キター。
ビクビクして何も言えないでいる乱太郎にルイズは畳み掛けた。
「他の二人はどうしたの?」
「どうしたの?答えないよ」
乱太郎は突然の襲撃に口をパクパクさせていた。怒ってはいないようだが、ルイズの顔が真ん前にある状態で質問されると正常に頭が働かなくなる。
「まさか、何かやましい事でもしてるの?」「ち、違いますよ」
「じゃあ何なのよ」
「トイレに行くって言ってました」
こんな言い訳を考えつくのに普段の10倍かかってしまった。
「あっそう。じゃあ行くわよ」
落ち着いて考えれば心配する必要はなかったのかもしれない。まぁルイズにとって何が気に障るのか乱太郎はわからなかったので仕方がないことではあるが
その頃しんべえは久し振りのご馳走を頬張り満面に笑みをたたえていた。次から次へと口に運ぶ。昨日の夕飯は抜かされたし、ここに来てまともに食べた料理と言ったらスープぐらいのものだ。いつにも増して美味しく感じられる。
さっききり丸が金を求めて走り出したのと同時にしんべえは食堂に足を踏み入れた。余りにも美味しそうな匂いだったので磁石の如く引き寄せられてしまったのだ。
一段落してしんべえが口を開く。
「さっきはありがとう。ここの料理美味しいね」
しんべえの隣には青い髪の少女が座っていた。
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