「侍の使い魔-10」(2007/09/08 (土) 23:16:57) の最新版変更点
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銀時は考えていた。
何故こうなったのかと。
今銀時は本塔の屋上からロープに縛られ、空中にぶら下がっている。
街から帰ってきた後、部屋でくつろいでいたルイズ達だったが突然キュルケ達が
入ってきた。
何でも同じ武器屋で銀時が折った剣よりはランクが下がるがそれでもかなり立派な剣を
買ってきて銀時にあげるというのだ。
ちなみあの店主を色仕掛けでかなり値切らせた、あの店がつぶれるか店主が自殺するか
とても心配だ。
もちろんそんなことは許さないルイズ。
デルフリンガーとキュルケの買ってきた剣どっちを選ぶか銀時に迫った。
銀時の結論。
「どっちもいらね~」
「おいおい相棒、そりゃあねえだろう」
元々『洞爺湖』だけで十分だったし、あのうるさいだけのマダケンも押し付けられたようなものだ。
キュルケの剣も外見は立派だが式典用という感じで機能性、実用性はたいして高くない。
それにどっちを選んでも碌な事にならないように感じた。
もちろん2人ともその答えに納得するはずもなく決闘することになった。
その決闘方法が銀時をつるしたロープを先に魔法で切ったほうが勝ちというのだ。
―何でこうなったんだ、俺はどっちもいらねーって言ったはずだぞ。
―そもそも俺現役のジャ○プの主人公よ。
―ライトノベルブームだが何だか知んねえけどこちとらコンビニ行けば必ずある
日本一売れてる雑誌に掲載されている作品の主人公だっつーの。
―アラ○ブ(ゼロ使の漫画版が掲載されている雑誌)なんざでっけえ書店でも有るか無いかだぞ。
―260万部?こっちは1700万部売り上げてんだよー。
―アニメだって木曜6時やってんだよー。深夜枠じゃねえんだよ。
―週間連載の怖さもわからねえラノベのキャラにこんな目にあわされなきゃなれねえんだあぁぁ!!
なにやらものすごくまずい事を考えている銀時。
いや、最近ライトのベルのほうも競争率高くて大変だから。
「ちょっと、暴れないでよ目標が定まらないでしょう」
「ふざけんなあ!!おめえ殺すぞ」
ルイズの言葉に銀時は激怒する。
まずはルイズが先に魔法をうつことになった。
何にしようか迷ったがファイヤボールをうつことにした。
杖を振ると銀時の後ろの壁が爆発した。
「馬鹿野郎!!殺す気か!!」
爆風で銀時は揺れる。
今度はキュルケが同じファイヤボールを放つ。
メロンほど火球ができ、ロープを燃やした。
「うおおおぉぉぉ!!何この浮遊感、気持ち悪ッ!!」
そのまま下に落下していく銀時。
しかし上で旋回していたタバサのシルフィードが銀時を受け止めた。
「ああ、死ぬかと思った、悪いな、ありがと」
「いい」
銀時は礼を言うとタバサは短く答えた。
下のほうでキュルケは勝ち誇ったように笑っておりルイズは草をむしっていた。
「あいつらー!!」
銀時の怒りは頂点に達した。
自分を縛っているロープを強引に引きちぎりシルフィードから飛び降りる。
「「!?」」
それにはタバサもシルフィードも驚いた。
うまく地面に着地した銀時はルイズたちの元へ走る。
「あ、ダーリン、勝っ・・いったーい、ダーリン何するの!!」
「いったーい、ちょっと何すんのよ!!」
銀時は2人に思いっきり拳骨をかました。
「ばっきゃろーーー!!何すんのじゃねえぇぇよ!!お前ら2人とも正座だ、正座しろ!!」
銀時の有無言わさない迫力にルイズもキュルケも思わず正座してしまった。
「『喧嘩』ってのはな、己の土俵で拳でやるもんだろうがぁぁぁ!! 人(特に俺)に迷惑
かけんじゃねええぇぇ!!親にどういう教育受けたんだ、こら!!」
「おでれーた、主に拳骨くらわして説教する使い魔なんざ初めて見たぜ!」
塔に立てかけられているデルフリンガーは愉快そうに言った。
銀時は説教してる最中、背中に巨大な何かの気配を感じた。
「ん?」
振り返ってみると巨大な土ゴーレムがこちらに歩いてくるではないか。
2人とも呆然としている。
銀時は目を白黒させながら。
「・・何かよくわかんねーけど、しなきゃいけねーことは良く分かるよ・・逃げろォォ!!」
とりあえずルイズを腰にキュルケを肩に抱えて全力で走る。
「相棒 俺を置いてくな」
「知るか、マダケン」
「きゃあぁぁ!!どこ触ってのよ」
「うるせえ!!舌かむぞ、触られるだけの凹凸なんざねえ癖に」
「殺す!!」
とりあえず別の塔の物陰にルイズたちを放り投げ、様子を伺う。
「しゃべる刀に今度は巨大ゴーレムですか、もうファンタジー要素はたくさんだっつーの」
巨大ゴーレムの肩にいたローブをかぶった人物は腕を伝い穴を開けた学院の宝物庫に侵入する。
そして1メイルぐらいの箱を持ち出し、そのままゴーレムでその場を去っていった。
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