「ゼロのイチコ05」(2008/02/28 (木) 17:56:22) の最新版変更点
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「うぎぎぎぎ・・・たぁ!」
気合の入った声と共に、剣先が握りこぶし一個分ぐらい浮いた。
そして重力に引っ張られて剣が落ちる、その勢いでイチコが地面に埋まった。
学院の中庭に剣を握った手が生えている。
シュールだ。
一旦剣を離すとイチコがヨロヨロと地面から浮き出てくる。
「やりました、ご主人様! ちょっとだけ浮きました」
「振れるようになるまで何年かかるのよ」
ため息が出る。剣を買ったのは無駄な出費だっただろうか?
まだ買ってから一日だから分からないが、そもそも剣を振り回す筋力がない。
幽霊とは鍛えれば筋力は上がるんだろうか。
一般的に強力なゴーストやスプライトはその想いの力によって力も変わると言う。
それが憎しみでも愛情でもなんでも構わない。
彼女の場合は『お姉さま』に再び会いたいがために幽霊をやっているわけだ。
しかし、落ち着きの無い彼女を見るとそう強力な想いを募らせてそうには見えない。
思い込んだら一直線な節はあるけれど。
「もうそろそろ授業なんだけど」
「あ、すいません。もうちょっとで出来そうなので練習してても良いでしょうか?」
「いいけど、学院の外にでるんじゃないわよ」
「はい!」
本人はコツを掴んだと思っているようだが、あれはまだまだ先が長そうだ。
午後はコルベール先生の授業だった。
相変わらず話が少々脱線する事が多い、しかもその話を興味ありそうに聞いてる生徒は一人も居ない。
私もその一人で、何か必死に語りだしたコルベール先生の話を右から左に受け流していた。
ふと考えるのは使い魔のイチコの事。
お姉さまと再び会いたいというだけで幽霊になった女の子。
そんなに何度も話を聞いたわけじゃないけど、彼女がどれだけお姉さまを好きだったかはなんとなく分かる。
すぐにとは言えないが。まあそれなりに使い魔として仕事をすればお姉さまを探してやっても良いかもしれない。
ドジは多いけれど基本的に上下関係を理解して尽くそうとしてくれている。
ちゃんと働くものにはちゃんとした褒美を与えないといけない。
今のところ先日のイタズラでマイナス評価なのだけど。
探すと言えば、彼女がどこの国の出身なのか聞いたことが無かった。
顔つきが大分違うし、かなり遠い国なのかもしれない。
確か「セイオウジョ学院」と言っていただろうか。トリステインにある学院ならさほど時間は掛からないと思うのだが。
もし東方だとするならかなり無理がある、そうで無いことを祈ろう。
しかし、そのお姉さまに会ったとたんに成仏してしまわないだろうか。
イロイロと考えた。
わたし、高島一子はただいま猛特訓中です。
というのも昨日ご主人様から剣を頂いたからです。
どうも使い魔というのはイザと言う時はご主人様を守らなければならないらしいです。
確かに、フレイムさんやシルフィードさんを見ると私ってば頼りないなぁとは思います。
しかし、私には他の方々には無い二足歩行、武器を握れる手があります!
いえ、歩けませんけど……
ともかく、その利点を十分に活かしていきたいと考える次第です!
「たぁ!」
掛け声一閃、剣先が地面からこぶし二つ分ぐらい浮き上がりました。
「デルフさん、今けっこう浮きませんでした?!」
「ぉお、最高記録の二倍はいったな」
「大分感覚が分かってきました」
剣を振ると言うと、腰を落として重心を低くして。とかイロイロあると思われます。
しかし私は重心がありません。いやあるにはあるのですが地面に対して踏ん張ることが出来ません。
ですから宙に浮こうとする力と剣を振り上げるタイミングでなんとか持ち上げるわけです。
そして、こう見えても幽霊ですから疲れたりはしないんです。
「はぁ、はぁ……」
「相棒、休憩にしたらどうだ?」
と思ってたんですけど結構疲労します。それに夜になると眠くなります。
私って本当に幽霊なのでしょうか?
火の玉も飛ばせませんし、ラップ音も鳴らせません。幽霊としてのアイデンティティーが揺らぎそうです。
デルフさんを芝の上に横たえると、私は手足を投げ出しました。
「デルフさん、何か良いアドバイスは無いですか?」
「ねぇなあ。なんせ俺も幽霊を相棒にするのは初めてだからよ」
「ですよねぇ」
一応上達はしてる、と思いたいです。
小休止し、再びデルフさんを持ち上げようと手を伸ばしました。
すると人影が見えたので顔を上げると、そこにメガネをかけた女性の方が立っていました。
「こんにちは」
とニッコリ微笑まれました。長い髪をした綺麗な方です。
「ごきげんよう、どうかされました?」
「あなたが噂の幽霊の使い魔さん、よね?」
「はい、高島一子……ではなく、イチコ・タカシマと言います」
「私はロングビル。ここの学院長の秘書をやらせてもらってるわ」
さすが秘書の方というか、とても上品な物腰です。笑顔もとても穏やかですし。こういうのが本当の淑女という方なのでしょう。
よく暴走してしまう私としては見習いたいと思います。
「それで、ご用件は?」
と聞くとロングビルさんは少し顔を曇らせてこう言いました。
「実は、少し頼みたいことがあってね。少し時間をいただけるかしら?」
「構いませんけど、どうしたんです?」
「ちょっと付いてきて貰えるかしら」
そう言って建物のほうへと歩いていきます。
私は慌ててデルフさんを持ち上げ、地面に突き刺しました。
「すいませんデルフさん、ちょっと待ってて貰えます?」
「ぉう、早くしてくれよ。あんまりなげぇと錆びちまう」
途中何人かの先生方とすれ違い、挨拶しつつ私たちは薄暗い塔へと入りました。
そこは入ったらいきなり右方向に折れて螺旋階段が続いています。
わたしはその後ろをふわふわと浮きながら付いていきました。
そこは窓も無く明かりもロングビルさんが出した灯りの魔法だけが頼りでした。
その灯りも蛍光灯のような明るさは無く、ふらふらと揺れるランタンのよう。怖い雰囲気が出ています。
こんな所で幽霊でも出たら思わず叫んでしまいそうです。
「付いたわ」
と階段の先にあったのは大きな鉄扉。
大きな魔方陣が描かれています。
「実はね、私はこの宝物庫の管理を任されているのだけれど……」
ロングビルさんの話によると鍵のような物を紛失してしまい、一度魔法を解いて鍵を掛けなおさないと防犯上危ない。
だけど予備の鍵も無いため困っていた。
しかし中に入って内側にどんな文字が書かれているかさえ分かれば熟練の魔法使いになら簡単に開けることができる。
それで私の壁抜けで中に入って文字を教えて欲しいという事だそうです。
「なるほど、分かりました」
「文字は分かる?」
「いえ、その……ごめんなさい」
この世界は私の住んでいた世界とはまるで違う文字が使われている。
もしかしたら何処かの国の文字かもしれないけど私には分からなかった。
「いいのよ、それじゃあ意味が分からなくても良いから丸暗記してきて」
「はい、いってきます」
もしかしたら魔法ですり抜けられないんじゃないかと思いましたが。
案外あっさりと抜けることが出来ました、ご主人様の話では私のような幽霊が他にも居るという事ですが、防犯上大丈夫なのでしょうか。
使役できる魔法使いがほとんど居ないとか?
部屋の中は薄暗い、字は読めないけど足元が分かる程度の照明で照らされていました。
宝物庫の中は金銀財宝、と思ってましたが兜や鎧や剣、杖に書物がほとんどで指輪などもありましたが宝石類が多いというわけではありませんでした。
表面に複雑な文字が書かれているものが多いので何かの魔法が掛かっているのだと思います。
魔方陣はドアの裏側に書かれており、外と同じ円陣なのですがかなりの量の文字が書き込まれていました。薄暗い部屋なので文字がよく見えません。
四苦八苦しながらギリギリの光源で文字を凝視し、覚えて、外で言葉と空書きで中に書かれている魔方陣を伝える、そしてまた中に入る。これを繰り返しました。
文字が多くて何十往復もする事になってしまいましたけど。
時間が結構たってしまいましたがデルフさんは大丈夫でしょうか?
「これで間違い無い?」
「はい、こんな感じだったと思います」
最後の確認を二回ほどして、いよいよ開錠になりました。
ロングビルさんが杖を振り私には意味がわからない呪文を唱えます。するとドアからカチリと音がして音も無くドアが開きました。
「ありがとう、助かったわ」
「いえいえ、どういたしまして」
苦労したけど無事に開くことが出来て良かった。
もし私が魔方陣の文字を間違って爆発でも起こしたらどうしようかと思ってました。
「今はちょっとお礼になるものを持ってないのだけど、また後でお礼に伺うわね」
「いえいえ、本当に気にしないで下さい。そんな大したことはしてないので」
「奥ゆかしいのね」
と微笑まれた。私もとっさに微笑み返した。ちょっと顔がぎこちなかった気もします。
淑女の道は果てしなく遠いです。
「それでは、デルフさんを待たせているので失礼します」
「ぇえ、本当にありがとう」
そう言ってロングビルさんと別れた。帰り道は建物の壁を突き抜けて一直線で戻りました。
次の日、宝物庫から破壊の杖が盗まれた事が判り。
犯人は生徒やメイドの証言により学院長の書記、ミス・ロングビルであることが判明した。
#navi(ゼロのイチコ)
「うぎぎぎぎ・・・たぁ!」
気合の入った声と共に、剣先が握りこぶし一個分ぐらい浮いた。
そして重力に引っ張られて剣が落ちる、その勢いでイチコが地面に埋まった。
学院の中庭に剣を握った手が生えている。
シュールだ。
一旦剣を離すとイチコがヨロヨロと地面から浮き出てくる。
「やりました、ご主人様! ちょっとだけ浮きました」
「振れるようになるまで何年かかるのよ」
ため息が出る。剣を買ったのは無駄な出費だっただろうか?
まだ買ってから一日だから分からないが、そもそも剣を振り回す筋力がない。
幽霊とは鍛えれば筋力は上がるんだろうか。
一般的に強力なゴーストやスプライトはその想いの力によって力も変わると言う。
それが憎しみでも愛情でもなんでも構わない。
彼女の場合は『お姉さま』に再び会いたいがために幽霊をやっているわけだ。
しかし、落ち着きの無い彼女を見るとそう強力な想いを募らせてそうには見えない。
思い込んだら一直線な節はあるけれど。
「もうそろそろ授業なんだけど」
「あ、すいません。もうちょっとで出来そうなので練習してても良いでしょうか?」
「いいけど、学院の外にでるんじゃないわよ」
「はい!」
本人はコツを掴んだと思っているようだが、あれはまだまだ先が長そうだ。
午後はコルベール先生の授業だった。
相変わらず話が少々脱線する事が多い、しかもその話を興味ありそうに聞いてる生徒は一人も居ない。
私もその一人で、何か必死に語りだしたコルベール先生の話を右から左に受け流していた。
ふと考えるのは使い魔のイチコの事。
お姉さまと再び会いたいというだけで幽霊になった女の子。
そんなに何度も話を聞いたわけじゃないけど、彼女がどれだけお姉さまを好きだったかはなんとなく分かる。
すぐにとは言えないが。まあそれなりに使い魔として仕事をすればお姉さまを探してやっても良いかもしれない。
ドジは多いけれど基本的に上下関係を理解して尽くそうとしてくれている。
ちゃんと働くものにはちゃんとした褒美を与えないといけない。
今のところ先日のイタズラでマイナス評価なのだけど。
探すと言えば、彼女がどこの国の出身なのか聞いたことが無かった。
顔つきが大分違うし、かなり遠い国なのかもしれない。
確か「セイオウジョ学院」と言っていただろうか。トリステインにある学院ならさほど時間は掛からないと思うのだが。
もし東方だとするならかなり無理がある、そうで無いことを祈ろう。
しかし、そのお姉さまに会ったとたんに成仏してしまわないだろうか。
イロイロと考えた。
わたし、高島一子はただいま猛特訓中です。
というのも昨日ご主人様から剣を頂いたからです。
どうも使い魔というのはイザと言う時はご主人様を守らなければならないらしいです。
確かに、フレイムさんやシルフィードさんを見ると私ってば頼りないなぁとは思います。
しかし、私には他の方々には無い二足歩行、武器を握れる手があります!
いえ、歩けませんけど……
ともかく、その利点を十分に活かしていきたいと考える次第です!
「たぁ!」
掛け声一閃、剣先が地面からこぶし二つ分ぐらい浮き上がりました。
「デルフさん、今けっこう浮きませんでした?!」
「ぉお、最高記録の二倍はいったな」
「大分感覚が分かってきました」
剣を振ると言うと、腰を落として重心を低くして。とかイロイロあると思われます。
しかし私は重心がありません。いやあるにはあるのですが地面に対して踏ん張ることが出来ません。
ですから宙に浮こうとする力と剣を振り上げるタイミングでなんとか持ち上げるわけです。
そして、こう見えても幽霊ですから疲れたりはしないんです。
「はぁ、はぁ……」
「相棒、休憩にしたらどうだ?」
と思ってたんですけど結構疲労します。それに夜になると眠くなります。
私って本当に幽霊なのでしょうか?
火の玉も飛ばせませんし、ラップ音も鳴らせません。幽霊としてのアイデンティティーが揺らぎそうです。
デルフさんを芝の上に横たえると、私は手足を投げ出しました。
「デルフさん、何か良いアドバイスは無いですか?」
「ねぇなあ。なんせ俺も幽霊を相棒にするのは初めてだからよ」
「ですよねぇ」
一応上達はしてる、と思いたいです。
小休止し、再びデルフさんを持ち上げようと手を伸ばしました。
すると人影が見えたので顔を上げると、そこにメガネをかけた女性の方が立っていました。
「こんにちは」
とニッコリ微笑まれました。長い髪をした綺麗な方です。
「ごきげんよう、どうかされました?」
「あなたが噂の幽霊の使い魔さん、よね?」
「はい、高島一子……ではなく、イチコ・タカシマと言います」
「私はロングビル。ここの学院長の秘書をやらせてもらってるわ」
さすが秘書の方というか、とても上品な物腰です。笑顔もとても穏やかですし。こういうのが本当の淑女という方なのでしょう。
よく暴走してしまう私としては見習いたいと思います。
「それで、ご用件は?」
と聞くとロングビルさんは少し顔を曇らせてこう言いました。
「実は、少し頼みたいことがあってね。少し時間をいただけるかしら?」
「構いませんけど、どうしたんです?」
「ちょっと付いてきて貰えるかしら」
そう言って建物のほうへと歩いていきます。
私は慌ててデルフさんを持ち上げ、地面に突き刺しました。
「すいませんデルフさん、ちょっと待ってて貰えます?」
「ぉう、早くしてくれよ。あんまりなげぇと錆びちまう」
途中何人かの先生方とすれ違い、挨拶しつつ私たちは薄暗い塔へと入りました。
そこは入ったらいきなり右方向に折れて螺旋階段が続いています。
わたしはその後ろをふわふわと浮きながら付いていきました。
そこは窓も無く明かりもロングビルさんが出した灯りの魔法だけが頼りでした。
その灯りも蛍光灯のような明るさは無く、ふらふらと揺れるランタンのよう。怖い雰囲気が出ています。
こんな所で幽霊でも出たら思わず叫んでしまいそうです。
「付いたわ」
と階段の先にあったのは大きな鉄扉。
大きな魔方陣が描かれています。
「実はね、私はこの宝物庫の管理を任されているのだけれど……」
ロングビルさんの話によると鍵のような物を紛失してしまい、一度魔法を解いて鍵を掛けなおさないと防犯上危ない。
だけど予備の鍵も無いため困っていた。
しかし中に入って内側にどんな文字が書かれているかさえ分かれば熟練の魔法使いになら簡単に開けることができる。
それで私の壁抜けで中に入って文字を教えて欲しいという事だそうです。
「なるほど、分かりました」
「文字は分かる?」
「いえ、その……ごめんなさい」
この世界は私の住んでいた世界とはまるで違う文字が使われている。
もしかしたら何処かの国の文字かもしれないけど私には分からなかった。
「いいのよ、それじゃあ意味が分からなくても良いから丸暗記してきて」
「はい、いってきます」
もしかしたら魔法ですり抜けられないんじゃないかと思いましたが。
案外あっさりと抜けることが出来ました、ご主人様の話では私のような幽霊が他にも居るという事ですが、防犯上大丈夫なのでしょうか。
使役できる魔法使いがほとんど居ないとか?
部屋の中は薄暗い、字は読めないけど足元が分かる程度の照明で照らされていました。
宝物庫の中は金銀財宝、と思ってましたが兜や鎧や剣、杖に書物がほとんどで指輪などもありましたが宝石類が多いというわけではありませんでした。
表面に複雑な文字が書かれているものが多いので何かの魔法が掛かっているのだと思います。
魔方陣はドアの裏側に書かれており、外と同じ円陣なのですがかなりの量の文字が書き込まれていました。薄暗い部屋なので文字がよく見えません。
四苦八苦しながらギリギリの光源で文字を凝視し、覚えて、外で言葉と空書きで中に書かれている魔方陣を伝える、そしてまた中に入る。これを繰り返しました。
文字が多くて何十往復もする事になってしまいましたけど。
時間が結構たってしまいましたがデルフさんは大丈夫でしょうか?
「これで間違い無い?」
「はい、こんな感じだったと思います」
最後の確認を二回ほどして、いよいよ開錠になりました。
ロングビルさんが杖を振り私には意味がわからない呪文を唱えます。するとドアからカチリと音がして音も無くドアが開きました。
「ありがとう、助かったわ」
「いえいえ、どういたしまして」
苦労したけど無事に開くことが出来て良かった。
もし私が魔方陣の文字を間違って爆発でも起こしたらどうしようかと思ってました。
「今はちょっとお礼になるものを持ってないのだけど、また後でお礼に伺うわね」
「いえいえ、本当に気にしないで下さい。そんな大したことはしてないので」
「奥ゆかしいのね」
と微笑まれた。私もとっさに微笑み返した。ちょっと顔がぎこちなかった気もします。
淑女の道は果てしなく遠いです。
「それでは、デルフさんを待たせているので失礼します」
「ぇえ、本当にありがとう」
そう言ってロングビルさんと別れた。帰り道は建物の壁を突き抜けて一直線で戻りました。
次の日、宝物庫から破壊の杖が盗まれた事が判り。
犯人は生徒やメイドの証言により学院長の書記、ミス・ロングビルであることが判明した。
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