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「ゼロの守護月天 8」(2007/08/16 (木) 03:44:30) の最新版変更点
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シャオの朝は早い。
朝日も顔を出し始める頃に、まだルイズが眠っているベットから抜け出る。
「それじゃ離珠、なにか起こったら連絡をお願いね」
『はいでし、シャオしゃま』
シャオは、自身に伝心の能力でメッセージを送ることができる連絡用の星神『離珠』を部屋に残して、ある場所へ向かった。
「おはようございます。シャオさん」
朝食の準備で慌しくなっている厨房で、シャオは顔見知りのメイドにあいさつをされる。
「あ、おはようございます。シエスタさん」
ギーシュとの一悶着を切欠に親しくなれたシエスタに、嬉しそうな表情でシャオは返事を返した。
実はシエスタとは召喚された日の翌朝、厨房を借りに来たときにに会っていたのだが、その時のシエスタはシャオが月の精霊だということを知っていたのでやたらと恐れていた。
もちろん、そのことはこの厨房を取り仕切るマルトーも同じであった。
精霊は、たとえメイジであったとしても恐れと羨望の対象であり、魔法の使えない平民からしてみれば脅威その物だと言っても過言ではない。
それにトリスティンでも有数の名門貴族の少女がその主だからという理由もあった。
だが、今ではシャオのほんわかとした雰囲気と性格、そしてなにより子供とは言え威張り腐った貴族をコテンパンに伸したことが効いたのか、かなり友好的になっている。
特にマルトーに関しては、彼女の作る『チュウカ料理』の教授を受ける程だし、友好の証と称して抱きつこうともする。
まぁ後者のほうは「マルトーさん、それはセクハラです!!」の言葉を合言葉に、他の連中が止めている。
そして、シャオはシエスタに手伝って貰いながら"ルイズたち"の朝食の準備を始めた。
「いつも思うんだけど、なんであんた達がわたしの部屋にいるの?」
今日も自分の部屋でシャオの作った料理を箸でつついているキュルケとタバサに、ルイズが訪ねる。
「彼女の料理が食べたいから」
目の前の料理を黙々と箸を進めていたタバサがぼそりと呟き、シャオに視線を向ける。
シャオは照れたように顔を少し赤らめている。
「うん、たしかにシャオの料理は美味しいから食べたくなるのも分かるけど・・・」
タバサの非常に共感できる答えにルイズが少し動揺していると、キュルケが追い討ちをかけるかのように一言だけ言う。
その一言はルイズにはまだ新しい記憶を呼び起こすには十分な威力を持っていた。
「ルイズ。あなた一人でこれ全部を食べきれるの?」
その一言にルイズは完全にノックアウトされる。
初日に食べきるのに少々辛い量をムリヤリ食べきるはめになり、その後しばらくの間は歩くのさえ辛かったことを思い出してしまったからだ。
しかも、全部食べてもらえたことに気を良くしたのか、次に出されたときには料理の量が増えていたのだから堪ったもんではない。
「それにいいじゃない。食事は大勢で賑やかに食べるものよ」
キュルケは実に楽しそうに笑いながらルイズを説得していると、そのセリフにシャオも頷く。
「そうですよ、ご主人様。それに大勢で楽しく食卓を囲むことが美味しく食事をする秘訣なんです」
えっへん。とシャオは胸を張って自信満々に言うのであった。
「ところで皆さん、授業に行かなくてもいいのですか?」
食事も終わり、普段なら授業の始まっている頃になってもくつろいでいるルイズたちにシャオが訪ねる。
そんなシャオに、『なにを言ってるの?この子は』という表情をしているルイズとキュルケの代わりにタバサが答える。
「今日は虚無の曜日」
タバサのその一言に頭の上に『?』を浮かべているシャオに、今度は思い出したかのようにルイズが説明をする。
「そういえばまだシャオには教えていなかったわね。今日は虚無の曜日って言ってお休みの日なのよ」
そう言いつつルイズがカバンを持って立ち上がる。
見るとキュルケのほうも化粧が終わったようで、タバサも窓から自分の使い魔を呼んでいる。
「それじゃ、休日を楽しむためにも街へ行くわよ」
シャオの朝は早い。
朝日も顔を出し始める頃に、まだルイズが眠っているベットから抜け出る。
「それじゃ離珠、なにか起こったら連絡をお願いね」
『はいでし、シャオしゃま』
シャオは、自身に伝心の能力でメッセージを送ることができる連絡用の星神『離珠』を部屋に残して、ある場所へ向かった。
「おはようございます。シャオさん」
朝食の準備で慌しくなっている厨房で、シャオは顔見知りのメイドにあいさつをされる。
「あ、おはようございます。シエスタさん」
ギーシュとの一悶着を切欠に親しくなれたシエスタに、嬉しそうな表情でシャオは返事を返した。
実はシエスタとは召喚された日の翌朝、厨房を借りに来たときにに会っていたのだが、その時のシエスタはシャオが月の精霊だということを知っていたのでやたらと恐れていた。
もちろん、そのことはこの厨房を取り仕切るマルトーも同じであった。
精霊は、たとえメイジであったとしても恐れと羨望の対象であり、魔法の使えない平民からしてみれば脅威その物だと言っても過言ではない。
それにトリステインでも有数の名門貴族の少女がその主だからという理由もあった。
だが、今ではシャオのほんわかとした雰囲気と性格、そしてなにより子供とは言え威張り腐った貴族をコテンパンに伸したことが効いたのか、かなり友好的になっている。
特にマルトーに関しては、彼女の作る『チュウカ料理』の教授を受ける程だし、友好の証と称して抱きつこうともする。
まぁ後者のほうは「マルトーさん、それはセクハラです!!」の言葉を合言葉に、他の連中が止めている。
そして、シャオはシエスタに手伝って貰いながら"ルイズたち"の朝食の準備を始めた。
「いつも思うんだけど、なんであんた達がわたしの部屋にいるの?」
今日も自分の部屋でシャオの作った料理を箸でつついているキュルケとタバサに、ルイズが訪ねる。
「彼女の料理が食べたいから」
目の前の料理を黙々と箸を進めていたタバサがぼそりと呟き、シャオに視線を向ける。
シャオは照れたように顔を少し赤らめている。
「うん、たしかにシャオの料理は美味しいから食べたくなるのも分かるけど・・・」
タバサの非常に共感できる答えにルイズが少し動揺していると、キュルケが追い討ちをかけるかのように一言だけ言う。
その一言はルイズにはまだ新しい記憶を呼び起こすには十分な威力を持っていた。
「ルイズ。あなた一人でこれ全部を食べきれるの?」
その一言にルイズは完全にノックアウトされる。
初日に食べきるのに少々辛い量をムリヤリ食べきるはめになり、その後しばらくの間は歩くのさえ辛かったことを思い出してしまったからだ。
しかも、全部食べてもらえたことに気を良くしたのか、次に出されたときには料理の量が増えていたのだから堪ったもんではない。
「それにいいじゃない。食事は大勢で賑やかに食べるものよ」
キュルケは実に楽しそうに笑いながらルイズを説得していると、そのセリフにシャオも頷く。
「そうですよ、ご主人様。それに大勢で楽しく食卓を囲むことが美味しく食事をする秘訣なんです」
えっへん。とシャオは胸を張って自信満々に言うのであった。
「ところで皆さん、授業に行かなくてもいいのですか?」
食事も終わり、普段なら授業の始まっている頃になってもくつろいでいるルイズたちにシャオが訪ねる。
そんなシャオに、『なにを言ってるの?この子は』という表情をしているルイズとキュルケの代わりにタバサが答える。
「今日は虚無の曜日」
タバサのその一言に頭の上に『?』を浮かべているシャオに、今度は思い出したかのようにルイズが説明をする。
「そういえばまだシャオには教えていなかったわね。今日は虚無の曜日って言ってお休みの日なのよ」
そう言いつつルイズがカバンを持って立ち上がる。
見るとキュルケのほうも化粧が終わったようで、タバサも窓から自分の使い魔を呼んでいる。
「それじゃ、休日を楽しむためにも街へ行くわよ」
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