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九六
君は≪躍る子羊亭≫という、店名どおり後ろ足で立つ羊の看板が掛かった酒場を見つける。
さっそく店に入ろうとする君を、ルイズは袖を引っぱって引き止め、
「ちょっと、あんた昼間からお酒なんて飲むつもり?」と疑いの眼差しで聞いてくる。
酒場は多くの人々が集まる場所であるから、情報収集のために入るだけだと君は言うが、
「なんで情報収集が必要なのよ。だいたい、学院の外の世界の話が聞きたいのなら、出入りの業者にでも聞けばいいじゃないの」と、
納得しない。
君は、あのスナタ猫の他にもカーカバードの怪物が、このトリステインの地で目撃されたかどうかが気になってここに来たのだが、
久しぶりに麦酒にありつきたいという思いも、まあ皆無ではない。
亭主に少し話を聞いてすぐ戻ると言うが、ルイズは
「若く高貴な乙女であるご主人様を、こんな薄汚い通りで、ひとりぼっちにするつもり?」と言って、
あくまで君の袖を離さない。
ならば一緒に入るかという君の提案は、ふざけるなと一蹴される。
どうやら酒場に入るのは、あきらめるほかないようだ。
あらためて秘薬店≪水牛のスーシェの店≫へ行くか(六二へ)、それとも 武器と防具の店≪サンソン&ギヨタン商会≫へ行くか(一九二へ)?
六二
君たちは薄暗い路地裏を歩いている。
先に立って歩くルイズは、
「このへんは汚いし、治安は悪いし、あんまり来たくないのよ」と言うが、
靴紐一本を奪うのに平気で人を殺すような輩に溢れた、あの罠の都カレーに比べればここは我が家のように安全だ。
≪水牛のスーシェの店≫は、傾いた家屋が密集した地域の一角にあり、扉の上には立派な角をそなえた牛の頭の剥製が飾られている。
扉を開けて薄暗い店内に踏み込むと、憂鬱そうな表情の痩せた男が顔をあげ、もごもごと挨拶らしき言葉をつぶやく。
没落した貴族でも暴力の不得手な者は、こういった商売で日々の糧を得ているらしい。
「あんたはメイジじゃないんだから、別に秘薬なんて使わないでしょ」というルイズの言葉を背に受けながら、
君は店内を物色する。
商品の大半は、得体の知れない護符や毒々しい色の液体が詰まった瓶など役に立つとも思えぬがらくたばかりだが、
なかには君が魔法を使うときに必要となる品々も見受けられる。
真珠の指環・金貨一五枚
蜜蝋・金貨四枚
太陽石・金貨八枚
火の水・金貨五枚
金縁の鏡・金貨八枚
水晶玉・金貨一○枚
予算のゆるすかぎり、自由に買い物をしてよい。
君の金貨は店主に奇異の目で見られはするが、支払いに使っても問題はないようだ。
買い物が終わった、またはなにも買う物がなかったのなら、店を出ること。二一一へ。
二一一
君は次は武器屋を見てみたいと言うが、ルイズは暗くなる前に学院に戻ろうと主張する。
「あんな山猫、怖くなんかないけど、あんただって無用の危険は避けたいでしょ?」と言うが、
強気な言葉とはうらはらに、その眼には不安の影が見える。
この街に来る途中で、あのような血まみれの惨事に巻き込まれたのだから、彼女が怯えるのも無理はない。
名残惜しいが彼女に同意すると、君たち二人は門へと向かい、厩舎に預けていた馬を引っ張り出す。
君は先に鞍に跨るとルイズの手をとり、自分の前へと座らせる。
どちらが手綱をとるのかという君の問いに、
「こういうときは男だったら、生まれが卑しくても騎士を気取るものでしょ。しっかり走らせなさいよ」とルイズは答える。
君たちの乗る馬が学院へと通じる街道をしばらく進むと、向こうから兵士を乗せた数騎の軍馬が近づいてくる。
猛獣出没の真否と、その犠牲になった馬の死体を確かめるべく出動した兵士たちが、戻ってきたのだろう。
君は馬を彼らのそばに寄せ、捜索の首尾を尋ねる。一六一へ。
一六一
「たしかに林のところで、馬の死体を見つけた」
隊長格の男は言う。
「肉のいちばんいいところだけを喰われていたよ。その獣は単独行動のようだな。群れだったらもっと喰い散らかされていたはずだ」
君は、常に群れで行動するというスナタ猫の習性を思い出し、首をかしげる。
ルイズはなにも言わず、うつむいている。
あのときの恐怖を思い出してしまったのだろう。
「それで馬を埋めたあと、そこから少しはなれた草原で妙な死体を見つけた」
男の話の思わぬ展開に君は聞き入る。
その死体とは、黒焦げになった大型犬ほどの体格の獣のものであり、鋭い牙と爪をもっているが、狼でも熊でもないのは明らかだというのだ。
どうやら、強大な魔法使いの≪火≫の呪文を受けたようだが、魔法学院の教師や生徒の仕業なのだろうか?
男は最後に、
「その死体が、あんたたちの馬を襲った奴のなれの果てだと考えて、まず間違いないだろう。つまり、問題は早々と解決だ。
どこかの貴族様が、無償でそいつを退治してくださったというわけだ!」と笑って、
君たちと別れようとする。
君は男を呼び止めて、ほかに質問をしてもいいし(四五へ)、学園への帰路を急いでもいい(六三へ)。
四五
男はうるさそうに振り返る。
「なんだ?まだなにか、心配事でもあるのか?」
この男は一刻も早く街に戻って、一杯やりたいのだろう。
君はあとひとつだけ聞かせてくれ、と男に頼みこむ。
何について質問する?
他にも奇妙な動物や幻獣を見なかったか・一二五へ
一週間ほど前に見つかった謎の亜人の死体について・二二六へ
オスマン学院長以上の力を持つ魔法使いを知らないか・一五四へ
二二六
「ああ、妙ちきりんなエルフの死体が見つかったって話だろ?俺もこの眼で見たわけじゃないが、きっと本物のエルフだろうな。
そもそも、エルフに会ったことのある奴なんてどこにも居ないんだ。痩せっぽちの醜い連中ってことも、あり得るよな」
同意を求める男に、君は軽くうなずき先をうながす。
男によると今では街じゅうが、死体が持っていた未知の言語で著された本の正体が≪エルフの魔法書≫だと判明した、
という噂で持ちきりだという。
君もルイズも、学院の人間が本の解読に成功したなどという話は、聞いていない。
解読にあたった魔法使いたちのなかに、よほど口の軽い者がいたのだろう。
コルベールが冗談半分につけた仮称が、いつのまにか正式名称として噂になってしまっているとは!
君は男に礼を言うと、学院に戻るべく馬を進める。一一九へ。
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九六
君は『躍る子羊亭』という、店名どおり後ろ足で立つ羊の看板が掛かった酒場を見つける。
さっそく店に入ろうとする君を、ルイズは袖を引っぱって引き止め、
「ちょっと、あんた昼間からお酒なんて飲むつもり?」と疑いの眼差しで聞いてくる。
酒場は多くの人々が集まる場所であるから、情報収集のために入るだけだと君は言うが、
「なんで情報収集が必要なのよ。だいたい、学院の外の世界の話が聞きたいのなら、出入りの業者にでも聞けばいいじゃないの」と、
納得しない。
君は、あのスナタ猫の他にもカーカバードの怪物が、このトリステインの地で目撃されたかどうかが気になってここに来たのだが、久しぶりに麦酒にありつきたいという思いも、
まあ皆無ではない。
亭主に少し話を聞いてすぐ戻ると言うが、ルイズは
「若く高貴な乙女であるご主人様を、こんな薄汚い通りで、ひとりぼっちにするつもり?」と言って、
あくまで君の袖を離さない。
ならば一緒に入るかという君の提案は、ふざけるなと一蹴される。
どうやら酒場に入るのは、あきらめるほかないようだ。
あらためて秘薬店『≪水牛のスーシェ≫の店』へ行くか(六二へ)、それとも 武器と防具の店『サンソン&ギヨタン商会』へ行くか(一九二へ)?
六二
君たちは薄暗い路地裏を歩いている。
先に立って歩くルイズは、
「このへんは汚いし、治安は悪いし、あんまり来たくないのよ」と言うが、
靴紐一本を奪うのに平気で人を殺すような輩に溢れた、あの罠の都カレーに比べればここは我が家のように安全だ。
『≪水牛のスーシェ≫の店』は、傾いた家屋が密集した地域の一角にあり、扉の上には立派な角をそなえた牛の頭の剥製が飾られている。
扉を開けて薄暗い店内に踏み込むと、憂鬱そうな表情の痩せた男が顔をあげ、もごもごと挨拶らしき言葉をつぶやく。
没落した貴族でも暴力の不得手な者は、こういった商売で日々の糧を得ているらしい。
「あんたはメイジじゃないんだから、別に秘薬なんて使わないでしょ」というルイズの言葉を背に受けながら、君は店内を物色する。
商品の大半は、得体の知れない護符や毒々しい色の液体が詰まった瓶など役に立つとも思えぬがらくたばかりだが、なかには君が魔法を使うときに必要となる品々も見受けられる。
真珠の指環・金貨七枚
蜜蝋・金貨二枚
太陽石・金貨四枚
火の水・金貨二枚
金縁の鏡・金貨三枚
水晶玉・金貨五枚
予算のゆるすかぎり、自由に買い物をしてよい。
君の金貨は店主に奇異の目で見られはするが、支払いに使っても問題はないようだ。
買い物が終わった、またはなにも買う物がなかったのなら、店を出ること。二一一へ。
二一一
君は次は武器屋を見てみたいと言うが、ルイズは暗くなる前に学院に戻ろうと主張する。
「あんな山猫、怖くなんかないけど、あんただって無用の危険は避けたいでしょ?」と言うが、
強気な言葉とはうらはらに、その眼には不安の影が見える。
この街に来る途中で、あのような血まみれの惨事に巻き込まれたのだから、彼女が怯えるのも無理はない。
名残惜しいが彼女に同意すると、君たち二人は門へと向かい、厩舎に預けていた馬を引っ張り出す。
君は先に鞍に跨るとルイズの手をとり、自分の前へと座らせる。
どちらが手綱をとるのかという君の問いに、
「こういうときは男だったら、生まれが卑しくても騎士を気取るものでしょ。しっかり走らせなさいよ」とルイズは答える。
君たちの乗る馬が学院へと通じる街道をしばらく進むと、向こうから兵士を乗せた数騎の軍馬が近づいてくる。
猛獣出没の真否と、その犠牲になった馬の死体を確かめるべく出動した兵士たちが、戻ってきたのだろう。
君は馬を彼らのそばに寄せ、捜索の首尾を尋ねる。一六一へ。
一六一
「たしかに林のところで、馬の死体を見つけた」
隊長格の男は言う。
「肉のいちばんいいところだけを喰われていたよ。その獣は単独行動のようだな。群れだったらもっと喰い散らかされていたはずだ」
君は、常に群れで行動するというスナタ猫の習性を思い出し、首をかしげる。
ルイズはなにも言わず、うつむいている。
あのときの恐怖を思い出してしまったのだろう。
「それで馬を埋めたあと、そこから少しはなれた草原で妙な死体を見つけた」
男の話の思わぬ展開に君は聞き入る。
その死体とは、黒焦げになった大型犬ほどの体格の獣のものであり、鋭い牙と爪をもっているが、狼でも熊でもないのは明らかだというのだ。
どうやら、強大な魔法使いの≪火≫の呪文を受けたようだが、魔法学院の教師や生徒の仕業なのだろうか?
男は最後に、
「その死体が、あんたたちの馬を襲った奴のなれの果てだと考えて、まず間違いないだろう。つまり、問題は早々と解決だ。どこかの貴族様が、無償でそいつを退治してくださったというわけだ!」と笑って、
君たちと別れようとする。
君は男を呼び止めて、ほかに質問をしてもよいし(四五へ)、学園への帰路を急いでもよい(六三へ)。
四五
男はうるさそうに振り返る。
「なんだ?まだなにか、心配事でもあるのか?」
この男は一刻も早く街に戻って、一杯やりたいのだろう。
君はあとひとつだけ聞かせてくれ、と男に頼みこむ。
何について質問する?
他にも奇妙な動物や幻獣を見なかったか・一二五へ
一週間ほど前に見つかった謎の亜人の死体について・二二六へ
二二六
「ああ、妙ちきりんなエルフの死体が見つかったって話だろ?俺もこの眼で見たわけじゃないが、きっと本物のエルフだろうな。
そもそも、エルフに会ったことのある奴なんてどこにも居ないんだ。痩せっぽちの醜い連中ってことも、あり得るよな」
同意を求める男に、君は軽くうなずき先をうながす。
男によると今では街じゅうが、死体が持っていた未知の言語で著された本の正体が≪エルフの魔法書≫だと判明した、
という噂で持ちきりだという。
君もルイズも、学院の人間が本の解読に成功したなどという話は、聞いていない。
解読にあたった魔法使いたちのなかに、よほど口の軽い者がいたのだろう。
コルベールが冗談半分につけた仮称が、いつのまにか正式名称として噂になってしまっているとは!
君は男に礼を言うと、学院に戻るべく馬を進める。一一九へ。
----
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