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「初心者の手引き+α」(2011/02/25 (金) 00:51:31) の最新版変更点
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*&bold(){<アグリコラ~初心者の手引き+α~>}
当textは、以下のような初心者を脱出しかけているクラスの方を対象にしています。
・10回以上アグリコラをプレイしており、ルールについては十分に把握している方
・さらに得点を伸ばして勝てるようになりたいが、どこに失敗があったのかよくわからない方
・「[[初心者の手引き]]」にあるような内容は理解し、40点はとれるようになったが、50点のビジョンがまったく見えない方
等。
当textも基本的に[[初心者の手引き]]同様、人狼アグリコラ部で標準的に行われている5人プレー(以下、5グリ)ベースで記述します。
尚、 ここで書くのは戦略の方向性であり、局地的な個別の戦術については深くは触れません。
また、かなり限定された手札が必要になるような特殊な得点の稼ぎ方(石の家15軒等)についても、ここでは記しません。
**&bold(){<ドラフトの基本的な思考法>}
ドラフトで何を考えてピックしたら良いのかわからない、という声を聞くことがありますので、以下に基本方針を示します。
*&bold(){<1枚目>}
普通に単体で強力なカードか、自分が使いやすいカードを抜くのが良いでしょう。
ここで職業と進歩の相性を考える必要があります。
例えば「[[柵管理人]]」と「[[木挽き台]]」は相性が悪い(無料になる柵が重複する為)です。
一方、「[[大工]]」と「[[はしご]]」は相性が良いです。「[[大工]]」が増築のメイン資材を軽くし、「[[はしご]]」が葦を軽くし、増築をとても容易にしてくれます。
「[[家畜追い]]」と「[[簡易かまど]]」、なども相性が良いと言えるでしょう。「[[家畜追い]]」を使うならできれば調理場が欲しい所で、その調理場競争で大きなアドバンデージを得られる「[[簡易かまど]]」との組み合わせは強力です。
*&bold(){<2手目以降>}
2手目以降は、既にピックしてあるカードとの相談になります。前述したような相性を考えることはとても重要です。
初手で「[[家畜追い]]」をピックしているならば、家畜を沢山持っていれば得点になる「[[乳搾り]]」や「[[搾乳台]]」をピックしよう、という考え方がまず王道です。&bold(){自分の強みを生かせるカードを選ぶ}のがまず原則です。
次に、上記のように「[[家畜追い]]」をピックしている場合、「家畜はこれで安泰だから、2手目は種を何とかしよう」という考えで、「[[八百屋]]」をピックする、といった、「&bold(){弱点をカバーしていく考え方}」もあります。
万が一調理場が取れなくても、「[[八百屋]]」があれば小麦でパンを焼いて食べていくこともできますから、保険にもなります。
逆に「[[家畜追い]]」を持っていて、「[[種屋]]」が回って来たらあえて自分では取らずに下家に回してしまうのも手です。
「[[種屋]]」を持っている人は「[[種屋]]」を使ってパンを焼く為に暖炉を狙う確率が高くなります。
&bold(){暖炉を狙う人がいるということは、それだけ調理場を狙う人が減る}という意味でもあり、また家畜を取る競争相手が減るという意味でもあります。
ただし、&bold(){戦略の要となるカードが初手のカードでなく2手目以降にピックしたカードになることもある}ため、既に持っているカードに縛られすぎる必要はありません。
また、ドラフトの過程でコンボを考えていくことは非常に重要です。
例えば、初手で「[[畑番]]」をピックした所に、2手目に「[[八百屋]]」と「[[露天商の女]]」が回って来たとします。
「[[露天商の女]]」の方が一見は1手で取れる種の数は多い(「[[八百屋]]」は小麦1野菜1、「[[露天商の女]]」は小麦2野菜1)ため「[[露天商の女]]」をピックしそうになるかもしれませんが、ここで少し考えてみて下さい。
「[[畑番]]」は小麦1のアクションで畑1を耕せるカード、そして「[[八百屋]]」は小麦1のアクションで追加で野菜1を得られるカードです。両方とも出して小麦1に行けば、1回のアクションで小麦1野菜1畑1を得ることができます。ここに更に「[[穀物スコップ]]」(小麦1のアクションで追加で小麦1を更に得られる)を出せれば、小麦1のアクションで小麦2野菜1畑1を得ることができます。
このように、単体の強さよりも、組み合わせを重視してカードを選んでいった方が、最終的に良い手札になっていることでしょう。
ここでは例として非常にわかりやすい、「[[畑番]]」+「[[八百屋]]」+「[[穀物スコップ]]」を挙げましたが、少し考えないと相性が良いとはわからないカードもたくさんあります。
&bold(){起動条件が同じカードを複数並べる}(「[[畑番]]」も「[[八百屋]]」も「[[穀物スコップ]]」も全て小麦1のアクションで起動)というのはわかりやすいコンボになりますが、それだけではありません。
例えば、「[[木こり]]」と「[[いかだ]]」は相性が良い、ということをパッと理解できるでしょうか。
「[[木こり]]」は木材を取る際に木材を追加で得るカード、「[[いかだ]]」は漁に行くと飯1か葦1を追加で得られるカードです。
起動条件は違いますし、効果も違いますが、この2枚は相性が良いのです。
「[[木こり]]」で木材を増やし、「[[いかだ]]」で葦を増やし、増えた木材と葦を使って通常より早く、または通常より多く増築ができるのです。
このように、相性の良いカードの組み合わせはたくさんあります。ピック済の手札と相性の良いカードを考えてピックしていくのが、得点を上げることへの近道でしょう。
ドラフトで相性の悪い組み合わせのカードばかりピックしていると、職業や進歩を並べてもそれぞれが噛み合わず、カードを殺してしまう結果に終わるでしょう。
**&bold(){<最終盤面のイメージ>}
[[初心者の手引き]]では、40点超えの一般的な最終盤面のイメージについて説明がありますが、ここでいう最終盤面は、「&bold(){自分のドラフトしたカードと今の状況からの最終盤面}」を意味します。
ドラフトの途中かドラフトが終わった辺りで、ある程度は自分の農場の最終形をイメージできます。
例えば「[[レンガの柱]]」を持っていれば、レンガの家で大量増築して6部屋の石の家になっていて、序盤に畑にはあまり行けそうになく、畑ブーストも持っていなければ畑は3枚程度、残りは柵を立てて牧場にする、などというイメージができます。
また、手札から大体のアクションの見通しを考えることもできます。
例えば、畑ブーストを持っていなければ、序盤から畑に何度か通っておいて地道に畑を耕す必要があるでしょう。
逆に鋤類を持っているなら鋤類を出してから畑に行った方が効率が良いため、序盤は畑には行かず小麦に行って種を取ったり羊飯で家畜を取っておこう、という戦略を組むことになり易いです。
とは言ってもそこまで細かいイメージをする必要はなく、大雑把なもので大丈夫です。
勿論、最初にイメージした盤面通りになることはあまり多くありません。
だいたいはゲーム中の展開に合わせて修正していかざるを得ませんし、&bold(){修正せずに無理に最初の戦略に拘ると逆にアクションの効率が悪くなり、得点が下がってしまう}ことが多いです。
また複数の最終版面をイメージしておき、展開に合わせてどれかを選ぶ、という方法もあります。
展開に合わせて様々な道筋を選べる方が事故が減って安定したプレイになるでしょう。
**&bold(){<40点の壁を突破する為の方法論>}
アグリコラというゲームで得点を伸ばすにあたり、代表的な戦略として大まかに方向性が2種類あります。
&bold(){1、村長型}
&bold(){2、工業型}
村長型は、職業カード「[[村長]]」のボーナス条件にちなんで名付けられています。
得点表にマイナス点が存在しない盤面を作ることを指しており、柵が立っている、畑が2枚以上ある、空きスペースがない、小麦も野菜も家畜3種も1個以上は持っている、という状態を目指します。
盤面を作ることに専念する為、進歩点はあまり持っていないことが多いです。
これは比較的スタンダードな型と言えるでしょう。
工業型は、大きい進歩の三種の神器が工業三種、などと呼ばれることから名付けられています。
大きい進歩や小さい進歩の進歩点やボーナス点で得点を稼ぐことに力を注ぎ、最終的には進歩点とボーナス点だけで20点に届くこともあるようです。
進歩をプレイすることに専念する為、盤面はあまり充実しないことが多いです。
これもスタンダードな型の一種ですが、大きい進歩が一個ずつしか存在しない都合上、&bold(){小さい進歩がある程度揃っていないと難しい}でしょう。
村長型でも工業型でも、大まかでも良いので、自分が最終的にどういう盤面を目指すのかを頭の中に描いておくことが大事です。
最終形がイメージできれば、何が必要なのかも自ずと分かってくるでしょう。
ドラフト終了時か、それより前から構成しておけると良いでしょう。
ここで注意して欲しいのですが、&bold(){イメージする最終形は1種類である必要はありません}。
いくつかの最終形をイメージしておき、周囲のプレイヤーの動きや展開に応じてどの最終形を目指すかを途中で決めるようなプレイでも良いのです。
その方が、他人のプレイと競合して沈んでしまうような事故を回避しやすく、得点を伸ばして行き易いでしょう。
**&bold(){<50点の壁を突破する為の方法論>}
50点を超えるには、マイナス点がないだけや進歩点やボーナス点を多少稼いだ程度では届かないことが多いです。
50点を超える盤面にも大まかな分類があると思われ、ここでは3種類の型に分類して解説します。
&bold(){1、君主型}
&bold(){2、村長発展型}
&bold(){3、ハイパー工業型}
君主型は、4点以上のカテゴリ毎にボーナス点が入る「[[君主]]」のカードにちなんだタイプです。村長型をそのまま伸ばし続けた形です。各カテゴリで4点かそれに近い得点を叩き出すことを目指します。
村長発展型は、村長盤面に加え、更に進歩点を10点前後稼ぐことで50点を突破します。
ハイパー工業型は、工業型をそのまま伸ばしたような形で、進歩点とボーナス点だけで30点くらい稼いだりします。ここまでいくと柵がなくても勝てたりします。
分類としては、&bold(){村長型を純粋に伸ばした型が君主型、工業型を純粋に伸ばした型がハイパー工業型、村長型と工業型の間を取った型が村長発展型}というイメージになります。
これらの型を目指すにはそれぞれにある程度適した手札が必要になるでしょう。
余談ですが、60点の壁を越えるには&bold(){上限突破系のカード}を使うか、君主発展型を完成させるしかないと思われます。
**&bold(){<上限突破系のカード>}
このゲームには得点にある程度の上限があります。
例えば、&bold(){石の家4軒で他のカテゴリを全て4点取り家族も5人いたとして、得点は55点}です。
これに調理場や各種進歩を多少加えたとしても、ここまで盤面を完成させる為に力を使っている以上そんなに進歩点があるとは思えません。
せいぜい60点程度に留まるでしょう。
また、通常の小さい進歩についている得点は2点以下、大きい進歩でもボーナス点を含めて5点が上限な上にこちらは他人と取り合います。
小さい進歩を7枚しか使えない以上、進歩点で稼げる得点には通常は限界があります。
この限界を超え、通常の枠より遥かに高い得点を叩き出すことができるカードを上限突破系のカードと呼んでいます。
上限突破系のカードとしては、「[[酒場]]」「[[レンガ置き場]]」のような「&bold(){アクションすることで得点が得られるカード}」や、「[[木骨の小屋]]」「[[ヴィラ]]」「[[族長]]」「[[乳搾り]]」「[[搾乳台]]」「[[有機農業者]]」「[[織機]]」「[[骨細工]]」「[[君主]]」のような「&bold(){何かに比例して点数が伸びるカード}」、「[[ほら吹き]]」「[[大農場管理人]]」「[[別荘]]」「[[火酒製造所]]」のような「&bold(){上限の点数(進歩点、ボーナス点)が高いカード}」などが挙げられます。
おおまかな基準としては1枚で4点以上取れそうなもの、かつ「[[村の長老]]」、「[[村長]]」等の全体ボーナス系以外のものと考えればよいでしょう。
全体ボーナス系は確かに得点は上げますが他のプレーヤーも同じボーナスを得る可能性があり、その場合は相対的には得点が上がらないため除きます。
全体ボーナスよりは点数が低くても「[[族長の娘]]」のような自分のみに点数が入るカードの方が効率が良いです。
これらのカードを上手く使いこなすことができれば、思わぬ高得点を叩き出せる可能性も上昇するでしょう。
著:れのー 文体校正:げどー
**<修正履歴>
2011/2/25 初版掲載