腎・泌尿器2

更新日時 2012-08-26 16:52:03 (Sun)

問題38
エリスロポエチン(EPO)はどの臓器で産生されるか?2つ選べ。
①腎臓 ②肝臓 ③心臓 ④脾臓 ⑤甲状腺

+ ...
解答
正解:①②
解説
エリスロポエチン(erythropoietin; EPO、英語発音: /iriθrou'poiョtn/ イリスロ'ウポイァトゥン)とは、
赤血球の産生を促進するホルモン。
赤血球造血刺激因子製剤(ESA)ともよぶ。
産生部位
①9割が腎臓で生成される。(尿細菅間質細胞)
②1割が肝臓で生成される。
慢性腎不全になると、エリスロポエチンが必要なだけ得られなくなるため、貧血が起こる。
分子量は約34000、165個のアミノ酸から構成されている。
血液中のエリスロポエチンは、貧血、赤血球増加症などの鑑別診断に用いられる。

日本では保険適応上、腎性貧血にのみ用いられているが、欧米では各種悪性疾患にともなう貧血などにも用いられている。
医薬品としては、エポエチンアルファ(商品名エスポー)、エポエチンベータ(商品名エポジン)といった
遺伝子組換えによるエリスロポエチン製剤があり、腎性貧血に用いられる。
血中半減期を長くした持続型ESAのダルベペチンアルファも用いられる。
問題39
103G23 腎でつくられるものはどれか。2つ選べ。(正答率:99.2%)
aカテコラミン bコルチゾール cアルドステロン dエリスロポエチン e活性型ビタミンD3

+ ...
解答
正解:de
解説
×aカテコラミンは副腎髄質で作られる
×bコルチゾールは副腎皮質の束状帯で作られる。
×cアルドステロンは副腎皮質の球状帯で作られる。
○dエリスロポエチンは9割は腎臓の近位尿細管近傍の間質で作られる。1割は肝臓で作られる。
○eビタミンD3は皮膚で紫外線の作用や食事として摂取される。このビタミンD3が肝臓で25位に水酸化され、
腎臓の近位尿細管で、1α25ー(OH)2ーD3となり活性型ビタミンD3となる。
ビタミンDは骨に対しては骨吸収を起こしCaを骨から血中に放出する。
また腸管からのCa吸収を増加させる。

副腎皮質は外側から球状層、束状層、網状層の3層
 球状層:アルドステロン(電解質コルチコイド)
 束状層:コルチゾール(糖質コルチコイド)
 網状層:テストステロン(特にDHEA-S)(副腎アンドロゲン)
副腎髄質からはカテコラミン(ドパミン、ノルアドレナリンやアドレナリンの総称)が分泌される。

覚え方(それぞれがあいうえお順に並ぶ)
<き→そ→も:ア→コ→テ>
テストステロンの生成・分泌
男性は睾丸から、女性は卵巣から主に分泌されるが、副腎皮質の網状層からも少量分泌される。

問題40
次の3つはいずれも腎臓で作られる。このうちホルモンはどれか?1つ選べ。
aエリスロポエチン b活性型ビタミンD3 cレニン

+ ...
解答
正解:a
解説
○aエリスロポエチンは赤血球の産生を促進するホルモン。
×b活性型ビタミンD3はビタミンである。
×cレニンは腎糸球体輸入細動脈壁にある傍糸球体細胞で産生される蛋白分解酵素である.
______________レニン______アンジオテンシン変換酵素(ACE)
_______________↓__________↓
レニン基質(アンジオテンシノゲン)→→→アンジオテンシン1→→→→アンジオテンシン2 が産生される.
アンジオテンシン2は,強力な血管収縮作用を有し,また副腎球状層に働いてアルドステロンを分泌させる.
問題41
84E34改変 26歳の男性。建設現場で作業中に、左大腿部の広範な挫傷と大腿骨骨折とを生じ入院した。
直ちに観血的整復固定術を受けた。入院3日目にテタニーが出現した。
入院時は血液検査ではCK140↑(正常値は5~50U/l)、尿素窒素、アルブミン、クレアチニンは正常値。電解質も正常値だった(Ca9.0mg/dl)。
3日目の血液検査では尿素窒素46mg/dl、クレアチニン6.3mg/dl、Na136、K6.4、cl108、Ca6.0、P10.2、CK18600。
入院3日目の血清の副甲状腺ホルモンと1,25-dihydroxy-vitaminD(1,25(OH)2D)とはどの組合せを示すか。
 副甲状腺ホルモン___1,25(OH)2D    
a上昇__________上昇
b上昇__________低下
c正常__________低下
d低下__________上昇
e低下__________低下

+ ...
解答
正解:b
解説
診断:急性腎不全、クラッシュ症候群、続発性副甲状腺機能亢進症
急性腎不全→腎でのビタミンD活性の低下を介して1,25(OH)2Dは低下する。
さらに 1,25(OH)2D低下は腸管よりのCa吸収を阻害して低カルシウム血症が認められるようになる。
本問では血清Ca6.0mg/dlと異常に低下しており、これによるテタニーと思われる。
またこのように低カルシウム血症がみられた場合は、それに対するフィードバックとして副甲状腺ホルモンPTHの増加が認められる。

<血清電解質の基準値>
ナトリウム:135~147mEq/l、カリウム:3.7~4.8mEq/l 、クロール:99~106mEq/l
カルシウム:8.6~10.2mg/dl、リン:2.5~4.5mg/dl
問題42
移植後、数時間から数週間で再発するものはどれか?
a IgA腎症
b 多発性嚢胞腎
c 膜性増殖性糸球体腎炎
d 巣状糸球体硬化症
e ループス腎炎

+ ...
解答
正解:a
解説
答えは a のIgA腎症
a~e は全て最終的には腎移植の適応あり
再発の頻度で考えたらa、c、dが多く、中でも巣状糸球体硬化症が一番多い
でも、再発の時期で考えたらIgA腎症が一番早い

ほほー味わい深い問題だったねえ

腎移植の話とか別領域からの刃だったな
独学ではリーム―なこと

腎移植は全く勉強したことなかったわ…
※※再発が早いのがIgA、再発の頻度が多いのがFGSと

腎移植の時は、普通は元あった腎臓は取り出さずに腸骨窩に植えるからな。
(昔はわざわざ取りだしていたらしい)
つなぐ血管や尿管の長さが短くて済むからな。
問題43
腎移植の部位は通常どこに行われるか。1つ選べ
①右腸骨窩 ②左腸骨窩 ③取り出した腎臓の位置

+ ...
解答
正解:①
解説
腎移植 勉強になったw
通常は腎静脈が長く確保できるドナーの左腎が摘出される。
摘出された腎は,ただちに冷却した乳酸加リンゲル液を用いた灌流が施され,
レシピエントの右腸骨窩に異所性に移植される。
腎動脈と腎静脈がそれぞれレシピエントの内腸骨動脈と外腸骨静脈に吻合され,
最後に尿管がレシピエントの膀胱に吻合される。
レシピエントには術後の拒絶を防ぐ目的で免疫抑制剤が投与される。
生体腎移植の成績は著しく向上しており,移植腎の1年生着率は90.1%,
5年生着率は77.5%である(1999年日本移植学会)。

移植部位:右腸骨窩
腎動脈→→内腸骨動脈に
腎静脈→→外腸骨静脈に吻合。





問題

出典:
+ ...
解答

解説

最終更新:2012年08月26日 16:52
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