まとめ2

更新日時 2012-09-07 11:09:35 (Fri)

スレ12で様々なことを網羅的にまとめておられる方がいらっしゃたので、転載させて頂きます。
順番は書き込まれた順です。

ARDSの診断基準
①急性発症
②低酸素血症(Pao2/FIo2≦200)
③胸部X線写真上 両側びまん性肺浸潤
④心原性肺水腫の否定
⑤PAWP(肺動脈楔入圧)≦18mmHg…心不全・過剰輸液(-)

(Pao2/FIo2が200~300ではALI急性肺損傷という) <正常値は350~400以上>

ARDSの原因となる基礎疾患
①直接損傷:(肺炎、胃内容物の誤嚥など)
頻度の多いもの
 肺炎、胃内容物の吸引(誤嚥)
頻度の少ないもの
 脂肪塞栓、吸入障害(有毒ガスなど)、再潅流肺水腫(肺移植後など)
 溺水、放射線肺障害、肺挫傷

②間接損傷:(敗血症、外傷、重症熱傷など)
頻度の多いもの
 敗血症、外傷・高度の熱傷(特にショックと大量輸血を伴う場合)
頻度の少ないもの
 心肺バイパス術、急性膵炎、自己免疫性疾患
 輸血関連急性肺障害(TRALI;transfusion-related acute lung injury)

急性前立腺炎で前立腺マッサージは禁忌
急性前立腺炎に前立腺マッサージすると、高頻度で菌血症誘発するみたいだ。
前立腺は、逆に炎症がないときはバリアーがあって、薬などが入りにくいみたいだ。

上斜筋が下外側の回転になるのがどうしても納得できない
忘れないように眼球が動くイメージで掴みたいんだが

俺はこれで覚えた
http://www4.ocn.ne.jp/~nurophth/student_gaigankin.htm
ミカンを眼球に見立てていじってたら、なんとなくイメージ定着してきた

SIRSの診断基準
4項目中2項目陽性=SIRS
体温 < 36℃ or 38℃ ←←106回出題(35℃の患者)
脈拍 > 90/min
呼吸数 >20/min (or PaCO2<32mmHg)
白血球 >12000/mm3 or <4000/mm3 (or 10%以上の幼若球出現)

敗血症は、全身性炎症反応症候群(systemic inflammatory response syndrome;SIRS)の1つと考えられている.
侵襲の原因:感染以外の原因として,急性膵炎,臓器虚血,熱傷,多発外傷,出血性ショックなどがあげられる.

腎臓の糸球体~集合管まとめ
腎臓は、糸球体・近位・ヘンレ・遠位・集合管に分ける。

近位はいろいろ再吸収←RTAⅡ(特に重炭酸)とファンコニー(いろいろ)
ヘンレは濃縮。←ラシックス作用とバーター
遠位←サイアザイド作用とギッテルマン
集合管1← アルドステロンとスピノロラクトン作用とリドル。RTAⅠ(2K3Naポンプと一緒に動くH分泌するとこな。)
集合管2←は水の再吸収。ADHな。

BGLはバジルって覚えて
(バーター→ヘンレ、 ギッテルマン→遠位、 リドル→集合管1)
(Fanconi→近位だよ)

Fanconi症候群:網膜出血,皮下色素沈着,骨軟化症,近位尿細管の広範な機能障害によりアシドーシス

Bartter(バーター)症候群
低カリウム血症の原因は,腎Henle(ヘンレ)係蹄上行脚におけるNa-K-2Cl共輸送体によるCl再吸収の障害に基づくと考えられている.

Gitelman(ギッテルマン)症候群
遠位尿細管のNa-Cl共輸送体の遺伝子異常によることが示された.
バーターは尿中Ca排泄が増加するのに対して,Gitelmanは尿中Ca排泄低下を伴う

腎臓は、糸球体・近位・ヘンレ・遠位・集合管に分ける。
まあこれが本質だわな
これさえ理解しておけば後は分かる

癌抑制遺伝子
P53遺伝子は代表的な癌抑制遺伝子であり、大腸癌の抑制遺伝子で、その不活性化は癌化を促す。
Rb遺伝子は網膜芽細胞腫(Retinoblastoma)の癌抑制遺伝子である。

癌抑制遺伝子  存在する染色体  抑制される癌
 P53     17番染色体短腕  大腸癌
 Rb      13番染色体 網膜芽細胞腫
 WT1     11番染色体    Wilms腫瘍
 NF1     17番染色体    神経線維腫
 VHL      3番染色体    Von Hippel-Lindau病
 APC               家族性大腸腺腫症
 BARC1              家族性乳癌
 BARC2              家族性乳癌
癌抑制遺伝子は3文字だよ
例外はPTENとか

<そういや癌遺伝子て何覚えたら良いの?>
bcr-ablとint2とK-rasぐらいしか知らんわ
ハイフンがついてりゃ癌遺伝子

‐がついてるのは癌遺伝子
と思ったら上に書いてあった
エビデンスレベル高いんだな、その憶え方
加齢高齢者
高齢者で減少するもの
①血漿レニン活性は乳幼児期に高く、高齢者では低値を示す。
②運動・知覚神経伝導速度は、老化により低下する。
③肺活量は、老化に伴い肺間質結合織の硬化と肺気腫状態をきたし減少する。
④動脈血O2の分圧低下。
⑤末梢血ヘモグロビンは減少する。

高齢者で増加・上昇するもの
①肺の残気量は増加。 ←←←国試既出
②肺のclosing Volumeは増加。
③加齢により、細胞外液量は増加し、細胞内液量は減少する。
④血圧 ←←←国試既出

不変のもの
①動脈血PHは緩衝能により正常に保たれる。

肺肝境界の下降、上昇、消失
肺気腫では肺容積が増し、肺肝境界が下降する。
右心不全では、肝腫大を生じ、肺肝境界が上昇することがある。
胃穿孔では腹腔内にFree air が生じることにより、肺肝境界が消失する。
肺肝境界は打診で判定。必修問題。
成人Still病は出てくれないかな?
成人Still病の若年女性
どのような症状から、疑いましたか?
最初は肝障害+発熱
すべてのウイルス、自己免疫系マーカーに反応なし(ESRも含む)
皮疹があるけど、まあウイルス全般でおこるしなあ…
と思ってたら、皮疹が消えたり出たりする

発熱時のみ皮疹が出る事に気づく

フェリチンの上昇もたいしたことないけど内科へ、という流れ

教科書的には、発熱は39℃以上あり、
「発熱は夕方から夜間にみられ、 昼間は平熱であることが多く、
皮疹は、発熱時にみられやすいピンク色の発疹で、かゆみ などの症状に乏しいため気づかれにくく見のがされやすい」とあります。
爪などによる機械的刺激によってもこの紅斑が誘導されやすい(Koebner現象).

サーモンパッチには、どのようにして気づいたのでしょうか?

皮疹を伴う発熱性肝障害はいくつかあるので
「皮疹は出ていませんか?」と本人に聞いた。

成人Still病
分類基準
大項目
1発熱(39℃以上)、1週間以上持続(弛張熱:夕方~夜間に熱発)
2関節痛(2週間以上持続)
3定型的皮疹(体幹・四肢近位部にサーモンピンク様皮疹、Kobner現象)
480%以上の好中球↑を含むWBC↑(1万以上)
小項目
1.咽頭痛
2.リンパ節腫脹あるいは脾腫
3.RF(-)、抗核抗体(-)
除外項目
感染症(敗血症、伝染性単核症)、悪性腫瘍(悪性リンパ腫)、膠原病(PN、MRA)
除外項目を鑑別し、大項目2個以上を含む総項目数5個以上で成人Still病と分類。
※血中フェリチン上昇、高γ-グロブリン血症、肝機能障害なども見られ、
重症型では血球貪食症候群やDICを合併する。
治療
軽症例では、非ステロイド系抗炎症薬が用いられるが、効果不十分で
ステロイドを使用することが多い。←←←106回出題的中(ステロイドを治療に選択する)
治療抵抗例には、ステロイドパルス療法、シクロホスファミド、メトトレキサート、シクロスポリンなど。
患者のケアと指導
発熱時のみ、頚部・体幹・四肢近位部のサーモンピンクの皮疹の出現を注意して観察する。
成人Still病は、見のがされやすい。

スティルは除外診断だからな
よくわかんねーのはスティルになるよ

発熱とサーモンパッチ様湿疹、慢性の炎症性貧血を注意しとくだけで良いか

内頚動脈海綿静脈洞瘻(CCF:carotid-cavernous fistula)
105A32にもでている。正答率96.5%
これ落とすと痛いと思う。

内頚動脈海綿静脈洞瘻(CCF:carotid-cavernous fistula)(第92回F34)(第100回B49)
CCF(内頚動脈海綿静脈洞瘻)のTrias
①拍動性眼球突出
②眼窩部での拍動性雑音
③眼結膜の充血・浮腫

その他の症状
外傷の既往
眼瞼下垂、複視がみられる。

治療:血管内手術による瘻孔の閉鎖がfirst choice
内頚動脈と海綿静脈洞との間にできた瘻孔から海綿静脈洞に動脈血が流入することによる静脈圧上昇、眼窩内圧上昇である。
原因としては頭部外傷が多い。流入量が多ければ、外眼筋麻痺(複視、眼瞼下垂)や視力低下をきたす。
確定診断は脳血管造影にて動脈相で海綿静脈洞や上眼静脈の描出による。

内市中肺炎の重症度判定(A-DROP)
日本呼吸器学会のガイドラインでは,5項目の指標(A-DROP)で重症度判定を行っている.
①男性70歳以上,女性75歳以上(Age),
②BUN21mg/dL以上または脱水あり(Dehydration),
③SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下)(Respiratory failure),
④意識障害(Orientation disturbance),
⑤血圧(収縮期)90mmHg以下(shock blood Pressure),の5項目のうち

1つも該当しないものを軽症,
1-2項目を中等症,
3項目を重症,
4-5項目該当するものを超重症とし,
ショックがあれば1項目でも超重症としている.

軽症は外来治療,中等症は外来または入院治療となっている.
しかし,外来治療が可能と判断された症例では,さらに個々の患者の状態,
置かれた環境などを加味して,入院治療とするかどうか判断する必要がある.

アニオンギャップ(AG)の上昇、不変、低下の疾患
1)アニオンギャップが上昇するもの
①ケトン性アシドーシス Ketotic acidosis
 ・糖尿病性アシドーシス Diabetic acidosis
 ・アルコール性アシドーシス Alcoholic acidosis
②尿毒症性アシドーシス Uremic acidosis
③乳酸性アシドーシス Lactic acidosis
 ・Type A:with hypertension(acute heart failureなど)
 ・Type B:without hypertension(DM acidosis,ビグアナイド系薬剤)
④薬物中毒-サリチル酸、メタノール

<覚え方>
"KUSSMAL"と覚える。
K:DKA
U:uremia(尿毒症、腎不全)
S:サリチル酸
S:sepsis(敗血症)
M:メタノール
A:アルコール中毒、アスピリン中毒
L:lactic(乳酸性アシドーシス)

2)アニオンギャップが上昇しないもの
代謝性アシドーシスでは血中HCO3-が減少するが、その減少分がCl-で補充される場合はアニオンギャップは正常である。
この高Cl性代謝性アシドーシスは下痢などによる消化管からのHCO3-喪失,
尿細管アシドーシスによるH+排泄の障害,NH4Cl負荷などの外因性H+摂取により起こる。

①腸管からのHCO3-の喪失
 ・下痢
 ・膵全摘出後
 ・膵液嚢
 ・尿管結腸瘻
 ・麻痺性イレウス
②腎からのHCO3-の喪失
 ・尿細管性アシドーシス
 ・Fanconi症候群
 ・原発性副甲状腺機能亢進症
 ・先天性副腎皮質過形成
③酸の不可
 ・アミノ酸輸液

3)アニオンギャップが減少するもの
IgG型多発性骨髄腫
http://medmerry.blog80.fc2.com/blog-entry-242.html

日本救急医学会DIC特別委員会による急性期DIC診断基準
1.SIRS項目
0~2     0点
≧3      1点
2.血小板数(/μL)
≧12万    0点
8万<[]<12万 1点
または24時間以内に30%以上の減少
3.プロトロンビン時間(PT)比
<1.2    0点
≧1.2    1点
4.FDP値(μg/mL)
<10       0点
10≦[]<25   1点
≧25       3点

DICは  4点以上
注意)
1)血小板数減少はスコア算定の前後いずれの24時間以内でも可能
2)PT比ISI=1.0の場合はINRに等しい。
  各施設でPT比1.2に相当する秒数の延長または活性値の低下を使用して良い。
3)FDPの代替としてDダイマーを使用して良い。(換算表を使用)
………………………………………………………………………………………………………
SIRS項目
体温  >38℃あるいは<36℃
心拍数 >90回/分
呼吸数 >20回/分あるいはPaco2<32mmHg
白血球数 >1,2000/mm3あるいは<4,000/mm3,あるいは幼若球数>10%
…………………………………………………………………………………………………………
Dダイマー/FDP換算表
測定キット   FDP 10μg/mL    FDP 25μg/mL
販売会社名   Dダイマー(μg/mL) Dダイマー(μg/mL)
S社       5.4        13.2
N社       10.4        27.0
H社       6.5         8.82
Y社       6.63        16.31
R社       4.1        10.1

関節炎を見たら4つにカテゴライズ
①急性単関節炎
結晶誘発性(痛風、偽痛風など)。感染症と外傷を除外が必要
②急性多関節炎
細菌性、ウイルス性、慢性多関節炎初期
③慢性単関節炎
変形関節症。大腿骨頭なら骨壊死、結核性関節炎も
④慢性多関節炎
関節リウマチ。女性SLE高齢者PMRも

HbA1C国際標準化(NGSP値)に関するご案内
現在日本で用いられているHbA1C(JDS値)を、日本以外のほとんどの国で広く用いられているNGSP値に
合わせるために、日本でも平成24年4月1日より基準値の標記運用指針の改定が決まりました。

H24年4月1日から、HbA1C国際標準化に伴いデータ標記が変更になるようです。
以前より数値が0.3~0.4~0.5%大きく表示されます。(おおよそ+0.4)
換算式は、
旧JDS値=0.980×新NGSP値-0.245
新NGSP値=1.02×旧JDS値+0.25
(おおよそ新NGSP値=旧JDS値+0.4)

(旧JDS値が4.9%以下では0.3%の差)
(旧JDS値が5.0~10.0%では0.4%の差)
(旧JDS値が10.0~14.9%では0.5%の差)となる。

以前の基準値→新しい基準値
4.3~5.8%    4.6~6.2%

腸重積で24時間以上経過して受診したケース(24時間以上経過は、ope絶対適応)106回出題
そもそも浣腸って何のための浣腸だよ?
母親が血便って言ってるけど、その確認のために浣腸するか?
傾眠傾向でぐったりしてるのに?
完璧に脱水状態なのに?

ちなみに、浣腸の問題なんだけど、うちの大学の小児科の准教授にこの問題みてもらった
その先生の見解は

典型的腸重積の症例。浣腸は粘血便がはっきりしない時に行うもの。
問題文を読む限り血便はすでに出ているので我々なら浣腸はやらない
バイタルは一見そこまで緊急を有する状態に思えないかもしれないが、SBPが低い。
診療所で点滴を受けたため安定しているように見えるのが、この問題の意地悪なところ。
よって緊急に輸液を行い、全身状態が安定してから小児外科に連絡し、オペを考慮するべき。
この症例はすでに7日経過しているから腸管壊死を起こしている可能性があり、高圧浣腸も浣腸も穿孔を生じる危険があるため、浣腸は禁忌に近いと考える。
しかし、ある程度の臨床現場での経験が無ければ、この問題は難しいのではないか。国試も変わったね。

過去にも、正答率が5割を越えても、削除問題になった例もあるので、
腸重積は削除になるだろう。
これは、最初から削除問題にするつもりで
現場に出たときに腸穿孔をおこさせないために出題したと思う。
出題者は確信犯だわなw
おかげで強烈に印象づけられたw

腸重積は輸液ぽいけど腸管壊死疑う症例が必修に出るのはやりすぎかもね。
まあ文章からイレウスになってそうと判断すれば輸液になるけど。考えす
ぎて急速輸液やばいかなと一瞬思ったのは俺以外にも多いみたい。実際は
普通にやるみたいだけど小児救急まわってないから難しく感じた。

Wilson diseaseなど
Wilson disease
→105I9,101G52,96A52,94F46,85A31,84B55,80B53の計7回出題
→臨床⇒主訴:全身倦怠感、主訴:黄疸+意識障害、主訴:手と頭とのふるえ
→一般⇒血清尿酸値の高低、羽ばたき振戦の有無、
溶血性貧血+アミノ酸尿の有無、筋緊張亢進の有無

Charcot-Marie-Tooth disease
→97A45の計1回出題(106回でも出題アリ?)
→臨床⇒主訴:両下腿部が細くなった

進行性核上性麻痺Progressive Supranuclear Palsy
→100B6,80B53の計2回出題(106回でも出題アリ?)
→一般⇒認知症(痴呆)の有無、筋緊張亢進の有無

網膜色素変性症Pigmentary Degeneration of the Retina
→101H39,97D10,94E23,83B73の計4回出題
→臨床⇒主訴:夕方歩いていると人にぶつかることが多い、
主訴:暗い所で見えにくい、
主訴:晴天の日に洞窟に入ったところ暫く真っ暗で身動き出来ない
→一般⇒近親婚による発生頻度の変化

扁平苔癬Lichen Planus
→105G51,105B8,103D11,97G76,92B10の計5回出題
→臨床⇒主訴:口腔内病変と四肢の皮疹
→一般⇒慢性GVHDとの関連、Kobner現象が有り、粘膜疹が有り、原因不明の場合には慢性に経過し再発を繰り返す、原因薬剤、金属アレルギーなど原因の明らかな場合には原因除去に努める

抗体の種類からみた自己免疫性溶血性貧血(AIHA)の分類
温式AIHAって発熱で血管内溶血おこる?
→国試的には温式AIHAは血管外溶血って考えていいんじゃないの?

(1)温式AIHA
最適温度:37℃
抗体:IgG
代表的疾患:特発性、SLE、RA、CLL、悪性リンパ腫
溶血部位:血管外溶血(脾臓)
予後:ときに急性溶血発作をおこし予後が悪いことがある。
(2)冷式AIHA
①寒凝集素症(CAD)
最適温度:0~4℃
抗体:IgM
代表的疾患:特発性、マイコプラズマ、インフルエンザ、伝染性単核症、悪性リンパ腫
溶血部位:血管内溶血
予後:冷式抗体によるものは通常予後良好
②発作性寒冷血色素尿症(PCH)
最適温度:0~4℃
抗体:DL抗体(Donath-Landsteiner抗体、IgG、寒冷溶血素)
代表的疾患:特発性、梅毒、麻疹、水痘、伝染性単核症
溶血部位:血管内溶血
予後:冷式抗体によるものは通常予後良好

温式AIHAの病態生理
(1)IgGの活性の特徴
IgG自己抗体は温式抗体であり、37℃で高い活性を示す。
(2)赤血球と結合
血液中でIgGが赤血球膜に結合して感作赤血球となる。
(3)感作赤血球の破壊
感作赤血球は脾臓などでマクロファージにより貪食される(で血管外溶血という)。
さらに感作赤血球のIgGに補体が結合すると、マクロファージによる貪食は促進される。

部分的に貪食された感作赤血球は、小型球状赤血球として末梢血に現れるから、
末梢血には小型球状赤血球と大型赤血球が混在する。

覚え方
自己免疫性溶血性貧血AIHA
温かい女は外で待つ(温式、Girl→IgG、血管外溶血(脾臓))
冷たい男は中で待つ (冷式、Man→IgM、血管内溶血)

網膜芽細胞腫:retinoblastoma  まとめ
網膜芽細胞腫:遺伝性が多い.染色体異常.
片眼性では眼球摘出.両眼性では片眼摘出後放射線療法,温熱療法,光凝固,化学療法などを用いる.
網膜芽細胞腿は乳幼児に好発する網膜悪性腫瘍で,両眼性が30%・常染色体優性遺伝.初発症状は白色瞳孔が多い.
斜視や緑内障,角膜混濁の場合もある.検査は超音波検査,CTなど

乳幼児に好発する眼内(網膜)悪性腫瘍である.30~40%は常染色体優性遺伝で遺伝性の場合は両眼性が多い
白色瞳孔(黒内障性猫眼)で発見されることが多く,放置すると2~3年で死亡.

①白色瞳孔を呈し、
②眼底に白色の隆起した腫瘤がみられ
③CTとechoにて腫瘤像がみられ,
④腫瘍の増大に伴い,網膜剥離や眼圧上昇を呈するとき,
   →網膜芽細胞腫と診断する。
治療:早期に発見され腫瘍が小さい場合には、保存的治療がfirst choice
1.片眠の場合は,眼球摘出.
2.両眠の場合は,重症眼を摘出し,
他眼は保存的(光凝固,温熱化学療法,放射線療法など)に治療する.

自己免疫性溶血性貧血 Autoimmune Hemolytic Anemia(AIHA)
自己免疫性溶血性貧血(AIHA)は,自己赤血球上の抗原に対し抗体が産生され,
体内における赤血球の崩壊亢進(溶血)が起こり発症する貧血である。
<末梢血液>
①ヘモグロビンの低下と網赤血球数の増加。
②平均赤血球容積(MCV)は高値を呈することが多い。特に,赤血球凝集がある場合は極端な高値となる。
③赤血球形態上,多染性大赤血球(網赤血球)と小球状赤血球が混在。
④Evans症候群(特発性血小板減少性紫斑病+温式AIHA)では血小板数の低下。

<特徴>
①貧血,黄疸。
②ヘモグロビンの低下と網赤血球数の増加。
③間接型ビリルビン,LDHの上昇とハプトグロビンの低下。
④骨髄で赤芽球の増加。
⑤直接Coombs試験が陽性。
<症候>
①罹病期間,溶血の程度により貧血症状の程度は幅広い。
貧血が強度であったり急激発症の場合は,心不全症状を伴うことがある。
②黄疸は軽度であることが多い。
③脾腫を触知する症例は半数以下である。
④ヘモグロビン尿を認めることがある。
⑤CADでは寒冷曝露によるRaynaud現象や指趾末端のチアノーゼを認める。
⑥続発性では基礎疾患の症状・所見を認める。基礎疾患として
自己免疫疾患と悪性リンパ腫などのリンパ増殖性疾患の頻度が高い。

今日のドクターG、クローン病だった
うーん・・・

ドクターGは、終わりの方だけ見た。
大学生の男性、3週間も高熱が下がらない。
風邪薬でいったん熱は下がるが、再び熱が出る。
手首や足首の疼痛、発赤腫脹。

ここらへんから見たから診断は分からなかった。

研修医が3人ともベーチェットと書いたが、はずれ。

手足の疼痛は、自分で曲げた時と、他人に曲げてもらった時では
疼痛がどちらかでは認められない。
ガールフレンドと会ってもイスには座ろうとしない。
母親が尻にタッチすると痛がる場面が出る。
で??

続きは、関節の疼痛ではなく、関節周囲の腱などの炎症による付着部炎だと。
他にも痛い場所があるのではないか質問したら、本人が「痔がある」と打ち明ける。
で、肛門周囲膿瘍の説明をしたあとで、診断させたら、3人とも一致。

終わりだけ見たから良く分からなかったが、
下痢とか腹痛とかの消化器症状は番組でやらなかったのかなぁ。

診断は、クローン病とのことだったが、ちょっと無理して作った筋書きか?

今週のドクターGは

大学生の男性。プール監視員のアルバイト。
3週間も高熱(38℃台)が下がらない。
処方された風邪薬でいったん熱は下がるが、再び熱が出る。
下痢も続いている。手首や足首の疼痛、発赤腫脹。目もかすむ気がする。
バイトの同業者や家族には似たような症状の者はいない。

この時点で3人の研修医が挙げた疾患は
「IE」、「サルコイドーシス」、「菊池病」
その後追加診察で、

手足の疼痛は、自分で曲げた時と、他人に曲げてもらった時で差があって自分で曲げた方が痛い。
 →付着部炎
口腔内は異常なし(アフタなどなし)
腹部診察で右下腹部に軽度圧痛あり。

この時点で3人とも「ベーチェット」
しかしながら、アフタなどないなど矛盾も。

追加問診で「痔」の有無をチェックすると、実は少し前からあったとのこと。

この時点で全員が「クローン病」に。
クローン病→下痢
クローン病→痔→肛門周囲膿瘍→不明熱
クローン病→付着部炎→関節の疼痛
クローン病→ぶどう膜炎→霧視
という流れだったかな。

下痢の時点で俺だったら画像診断やる
とりあえず透視+大腸カメラかね

あくまで問診から疾患を絞り込むのがこの番組のポイントだからダメなんだろうけどな
最終更新:2012年09月07日 11:09
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