血液・造血器2

更新日時 2012-04-20 15:49:14 (Fri)

問題38
巨大血小板が見られるものはどれか。全て選べ。
a,ベルナール・スーリエ病
b,ITP
c,本態性血小板血症
d,MDS
e,骨髄線維症

出典:
+ ...
解答
正解:abcde
解説
ちなみにベルナールに巨大血小板が見られることは、血内専門医試験の頻出問題らしいw

ITPは巨大血小板があると偽血小板減少になるからじゃないかな?
どちらにしてもITPに巨大血小板は特徴的な所見だよ

問題39
好酸球が0になる疾患は!全て選べ。
①ストレス
②腸チフス
③クッシング
④麻疹
⑤ツツガムシ

出典:
+ ...
解答
正解:①②③④⑤
解説
好酸球減少を示す疾患
(1)急性感染症(腸チフス、麻疹、ツツガムシ病)
(2)急性心筋梗塞
(3)ストレス、副腎皮質ホルモン、Cushing症候群
問題40
遺伝性球状赤血球症に合併しやすいのはどれか?3つ選べ
a 肝不全
b 腎不全
c 赤芽球癆
d 胆石症
e 葉酸欠乏

出典:スレ106 391氏
+ ...
解答
正解:cde
解説
葉酸の質問に答えます
溶血で網赤血球が増加してRBCを作ろうとしています
細胞を作る時に葉酸を消費します
葉酸といえばDNA合成で2分脊椎の予防に必須です
こいつも細胞を作る器官形成期にとっても必要です
ちなみに器官形成期以後に葉酸たくさん取っても2分脊椎の予防に意味はありません。
○c赤芽球癆を合併する。Pure Red Cell Aplasia(PRCA)赤芽球癆をきっかけに
溶血性貧血の遺伝性球状赤血球症が存在していたことに気づかれる場合もある.
○d胆石症。 胆石を約27%に合併し,胆石発作による腹痛を起こす.
○e葉酸欠乏:溶血→赤血球生成亢進→葉酸消費亢進

赤芽球癆(PRCA:pure red cell aplasia)は,骨髄細胞の中で赤芽球だけが著明に減少し,
末梢血では網赤血球が著明に減少するために,正球性正色素性の貧血をきたす疾患である.
白血球数や血小板数には異常を認めないことを原則とする.
一過性の急性型と慢性型に分けられ,急性型PRCAはパルボウイルスB19感染に伴って
発症することが多い.
問題41
血清フェリチン↑ 血清鉄↑ TIBC↓になる疾患を2つえらべ
a,鉄欠乏性貧血
b,鉄芽球性貧血
c,ACD
d,サラセミア
e,無トランスフェリン血症

出典 106スレ 930氏
+ ...
解答
正解:bd
解説
一覧表参照
            血清フェリチン  血清鉄   TIBC(トランスフェリン)
……………………………………………………………………………………………………
鉄欠乏性貧血         ↓        ↓        ↑     

慢性疾患に伴う貧血(ACD)  ↑        ↓        ↓     

無トランスフェリン血症    ↑        ↓        ↓      

鉄芽球性貧血        ↑        ↑        ↓     

サラセミア         ↑        ↑        ↓    

TIBCは貯蔵鉄(フェリチン)と逆の動態を示す。
慢性疾患に伴う貧血(anemia of chronic disorders;ACD)
問題42
PIDT2分の1が短く,%RCUが低下するのはどれか?2つ選べ。
a 無トランスフェリン血症
b サラセミア
c 鉄芽球性貧血
d 再生不良性貧血
e 赤芽球癆

出典106スレ 924コクシマン氏
+ ...
解答
正解:bc
解説
無効造血、溶血で血漿鉄消失時間(PIDT1/2)↓、赤血球鉄利用率(%RCU)↓なのでb,c
再生不良は作られないので、PIDT1/2↑、%RCU↓

PIDT1/2=血漿鉄消失率(時間)
静注された59Feがは造血に利用されるか、貯蔵鉄となるかして血漿中から消失する。血中の59Feが投与量の50%に経るまでの時間をPIDT1/2と定義する。
PIDT1/2が減少している=赤芽球の鉄の取り込みが盛んである=赤血球の産生が盛んに行われている。

%RCU=赤血球鉄利用率
59Feを利用した赤血球が、投与後一週間ぐらいで血中に出現する。ことの時の循環赤血球中の59Feを、投与量で割ったものが%RCUである。 
例)鉄欠乏貧血では鉄だけが足りない状態なので、%RCUは上昇する。

%RCU↓
①造血↓            ←再生不良性貧血、赤芽球癆
②造血↑だが赤血球が出来ない  ←無効造血(鉄芽球性貧血、巨赤芽球性貧血、骨髄異形成症候群)
③造血↑で赤血球ができるがすぐ壊れる  ←溶血性貧血(サラセミアなど)

%RCU↑
骨髄における赤芽球増殖亢進状態
鉄欠乏性貧血、赤血球増加症(ストレス多血症、二次性多血症、真性多血症)

            血漿鉄消失時間(PIDT1/2) 赤血球鉄利用率(%RCU)
……………………………………………………………………………………………………
鉄欠乏性貧血         ↓        ↑↑            

慢性疾患に伴う貧血(ACD)  ?        ?           

鉄芽球性貧血        ↓        ↓             

サラセミア         ↓        ↓            

再生不良性貧血       ↑        ↓            

赤芽球癆          ↑        ↓            

慢性疾患に伴う貧血(anemia of chronic disorders;ACD)
問題43
72歳女性。主訴は腰痛と意識障害。X線検査では第2腰椎の圧迫骨折と頭蓋骨の骨融解像を認めた。
採血所見は白血球数4200/μl(好中球47%、好酸球2%、好塩基球1%、単球15%、リンパ球35%)、
赤血球数330×104/μl、ヘモグロビン9.2g/dl、ヘマトクリット30%、血小板18万/μl、総蛋白9.8g/dl、アルブミン3.4g/dl、
蛋白尿は試験紙法-であったが、スルホサリチル酸法+であった。
この疾患の治療と予後についての誤りはどれか。2つ選べ。

a.プレドニゾロンは無効である。
b.再発時ではサリドマイドは無効である。
c.骨病変にビスフォスフォネートは有用である。
d.予後予測にβ2ミクログロブリンは有用である。
e.若年者では自家末梢血幹細胞移植により80%の治療が可能である。

出典106スレ10 687氏
+ ...
解答
正解:a、b
解説
診断:多発性骨髄腫

a×初期療法はメルファラン+プレドニゾロン。65歳以下は自家移植。
b×再発にサリドマイド、プロテアソーム阻害薬。
c高カルシウム、骨痛にビスフォスフォネートを使う。
d予後予測(ISSという病期分類)にβ2ミクログロブリンとアルブミン。
e治療関連死は40%だが、高い治癒率が得られる。

病期分類(ISS:International Staging System)
StageⅠ:β2ミクログロブリン 3.5mg/L未満 かつアルブミン 3.5g/dL以上
StageⅡ:StageⅠとⅢの中間
StageⅢ:β2ミクログロブリン 5.5mg/L以上、アルブミンは無関係
進行するにつれてⅠ→Ⅱ→Ⅲとなる。

CRABと覚える。
高Ca血症(Calcium)、腎障害(Renal failure)、貧血(Anemia)、骨病変(Bone disease)
※骨以外の臓器への転移は少なく、肝脾腫はまれ。
問題44
NAP scoreが低下するものはどれか. 1つ選べ.
a 新生児
b 妊娠
c 骨髄線維症
d 骨髄異形成症候群
e 膿腎症

出典106スレ10 896氏、921氏、922氏
+ ...
解答
正解:d
解説
好中球アルカリホスファターゼ染色 neutrophil alkaline phosphatase stain(NAP)
①慢性骨髄性白血病(CML)で低値をとり,高値を示す類白血病反応や真性多血症などとの鑑別に有用である。
②骨髄異形成症候群でも低値を示す。
※特発性骨髄線維症では、好中球アルカリホスファターゼ染色(NAPスコア)は上昇することが多いが,正常や低下する例もある.

好中球アルカリホスファターゼ染色 NAPスコア
NAP低下:
①CML(慢性骨髄性白血病)(好中球NAPスコアは低値,ビタミンB12は高値を示す)
②MDS(骨髄異形成症候群)
③PNH(発作性夜間血色素尿症)
NAPは、コマーシャル(CML、MDS)の後、ぱちんと(PNH)下がる。
(※CMLの急性転化時は、NAPは上昇する)

NAP上昇
①PV(真性多血症)polycythemia vera
②LR(類白血病反応)leukemoid reaction
③IMF(特発性骨髄線維症)(例外として、正常や低下する例もある)idiopathic myelofibrosis
NAPはプラスチック(PV、LR)に入れる(in:IMF)と上がる。


全ててDr.Kの語呂合わせによると、NAP scoreが低下するものは、

①CML慢性期
②PNH
③AMLのM2
④MDS

だけ覚えていればいいということで、自ずと解答は出せます。

実は朝倉などの成書を見ても、「NAP scoreが変動する理由は不明である」
みたいなことが書いてあるのですが、それだけだとあまりにも味気ないので、俺的こじつけを紹介します。

まずNAPが上昇する病態は、(1)多血症、(2)消耗疾患の2つだと覚えておきます。

こうすると、a 新生児やb 妊娠は、(1)である傾向があるので説明がつきます。
また、(2)は慢性化膿性炎症、悪性腫瘍などが挙がることから、e 膿腎症もこれに区分できます。

最後に骨髄線維症ですが、これは本態性血小板血症や真性多血症とともに、「慢性骨髄増殖性疾患」というグループに分類されます。
ちょっと苦しいですが、骨髄線維症も(1)の親戚であると考えると、NAPが上昇するのも納得がいきます。

問題45
赤沈が促進するのはどれか. 3つ選べ.
a 再生不良性貧血
b 亜急性甲状腺炎
c 慢性関節リウマチ
d 播種性血管内凝固症候群
e うっ血性心不全

出典 88A79、106スレ10 949氏、950氏、964氏、965氏、966氏、967氏
+ ...
解答
正解:abc
解説
赤沈亢進はフィブリノゲン高値、炎症を選べば良いのか

赤沈の本質をついてますよ。(妊娠や高齢者も赤沈↑)
炎症性疾患のうち、フィブリノゲン高値のものを選べばよいので、
abcと思う。

炎症と貧血が大体の目安となります

○a 重篤な貧血では、RBC自体が高度に減少するため、量的なエントロピーが小さい分だけ沈降しやすくなります
○b 激烈な炎症疾患では、ESRは著明に亢進します(100mm/h以上)。year noteの亜急性甲状腺炎のページをご覧ください。
○c 炎症と貧血のダブルパンチで20mm/h以上の上昇がほぼ全例にみられます。
×d フィブリノゲンの消費過剰により、ESRは遅延します。
×e 当て馬選択肢でしょう。

ちなみにこの問題、サクセスには基本問題として載っていますが、QBには収録されていないようです。。

赤沈は、正電荷増加(フィブリノーゲン↑、γグロブリン↑など)と
負電荷減少(赤血球↓つまり貧血、アルブミン↓)で亢進。
DICはフィブリノーゲンが消費されてしまうので赤沈亢進しないのに注意。

赤血球沈降は,最初に赤血球と血漿蛋白の相互作用により赤血球が集合し,
その後に沈降が起こり,次いで底部に重積する.
赤沈に最も影響を及ぼすのは集合期で,赤血球数の減少や血漿蛋白(特に陽性荷電のグロブリンやフィブリノゲン)が増量すると亢進する.

赤沈の増加の原因
①年齢(25歳を過ぎると年齢とともに増加)
②性(女性は男性より高値)
③月経(わずかに亢進)
④妊娠(3カ月以後亢進)
⑤貧血
⑥各種炎症など
多発性骨髄腫
慢性甲状腺炎の急性増悪期
原発性マクログロブリン血症
高フィブリノーゲン血漿
ネフローゼ症候群
SLE
亜急性甲状腺炎
慢性関節リウマチ
潰瘍性大腸炎
痛風
偽痛風 など

赤沈遅延の原因
フィブリノゲン減少(DIC,線溶亢進,無フィブリノゲン血症)
赤血球数増加(多血症,異常ヘモグロビン症)
免疫グロブリン減少(無γ-グロブリン血症) 

赤沈陽性、CRP陰性
赤沈とCRPで解離が見られる場合
①急性炎症回復期、 ②貧血(再生不良性貧血など) 
③γグロブリン増加、アルブミン減少の時
つまり妊娠、多発性骨髄腫、慢性甲状腺炎、原発性マクログロブリン血症、高フィブリノーゲン血症
問題46
A54 血清PIVKA-Ⅱが上昇するのはどれか.3つ選べ.

① 妊婦
② 肝硬変
③ 肝細胞癌
④ ビタミンK欠乏
⑤ ワーファリン投与

出典106スレ12 447氏
+ ...
解答
正解:③④⑤
解説
○③PIVKA-Ⅱは肝細胞癌の腫瘍マーカーである。PIVKA-ⅡはAFPに比べ、より肝細胞癌に特異性が高い。
○④ビタミンK欠乏ではPIVKA-Ⅱは上昇する。
○⑤ワーファリン(ワルファリン)投与によりPIVKA-Ⅱは上昇する。

元々PIVKA-ⅡはビタミンK欠乏状態で不活性型となった異常プロトロンビンである。
それが肝細胞癌の時に、特異的に増加することが分かってきて、
肝細胞癌に対する腫瘍マーカーとして注目されるようになった。
特に1993年秋頃より高感度PIVKA-Ⅱの開発によりφ2センチの小さな肝細胞癌でも
約40~45%の頻度でPIVKA-Ⅱ陽性を示すことが判明した。

ワーファリンはビタK抑制する作用なのだから
④と⑤は本質的に同じであろう
protein induced by Vitamin K absence(=PIVKA)であるのだから
④⑤が正解なことは明白
問題47
遺伝性球状赤血球症で特に注意すべき微生物はどれか? 2つ選べ。
a 肺炎球菌
b インフルエンザ桿菌
c パピローマウイルス
d パルボウィルス
e EBV

出典106スレ13 153氏
+ ...
解答
正解:aとd
解説
aは脾摘後に感染すると重症化しやすい
dはいわずもがな
問題48
92B59  高炭酸ガス血症の症候として正しいのはどれか.2つ選べ.
a チアノーゼ
b 高血圧
c 頻脈
d 四肢冷感
e 縮瞳

出典106スレ13 180氏
+ ...
解答
正解:bc
解説
交感N亢進→BS↑,BP↑,HR↑
と覚えてるけど
問題49
VitB12欠乏で、非経口投与をするのはなぜですか?
葉酸は口からやるのに…

出典106スレ15 438氏
+ ...
解答

解説
吸収するのに必要な内因子が不足してるから

胃が無いとか抗内因子抗体(悪性貧血)があるとかは経口で投与しても内因子なくて、
腸管から吸収されないから筋注にする

<…葉酸は内因子とか関係ないんでしたっけ?>
関係ないよ。

ちゃんと覚えてないけど葉酸は小腸で吸収されるけど葉酸が遺伝情報に影響を及ぼす物質になるためにビタミンB12が必要
で、ビタミンB12は内因子とくっつかないと体内に吸収されない
だから内因子の欠乏で葉酸欠乏様症状とビタミンB12欠乏が起こる、と
葉酸の中間代謝物質自体は有るのでビタミンB12の注射で両方改善できるわけだ
問題50
血液所見:赤血球 142万,Hb 6.5g/dl,Ht 19%は大球性正色素性貧血で良いか?

出典106スレ15 ??氏
+ ...
解答
正解:良い
解説
計算してみた。
赤血球 142万,Hb 6.5g/dl,Ht 19%なら
MCV=Ht×10÷RBC(RBCは475なら4.75と入力)だから、
MCV=19×10÷1.42=133.8で大球性
[MCV]≦80なら  小球性
80<[MCV]<100 正球性
100≦[MCV]   大球性

MCHC=Hb×100÷Ht=6.5×100÷19=34.2で正色素性
[MCHC]≦31なら  低色素性
31<[MCHC]<36  正色素性
36≦[MCHC]   高色素性

∴大球性正色素性貧血
問題51
アニオンギャップが減少する病態はどれか。(2つ)
a 多発性骨髄腫
b 乳酸アシドーシス
c ネフローゼ症候群
d 糖尿病性ケトアシドーシス
e アセチルサリチル酸中毒

出典106スレ15 984氏
+ ...
解答
正解:ac
解説
でもAlb↓でなんでAG↓なのかわからない

アルブミンは陰イオンだから、アルブミンが減ると測定されない陰イオン分画が減って、
その分Clが増えてアニオンギャップ低下。

aの多発性骨髄腫では、IgG増加に伴ってアルブミンが減ると考える。
もしくは高Caによる腎障害で血中K上昇、Na低下によりアニオンギャップ低下と考える。

陰イオンである血清アルブミン濃度の存在は大きく,1g/dLにつき2.5~3mEq/Lという.
このため低アルブミン血症があればアニオンギャップは低下することになり,
有機酸の蓄積があってもマスクされることがあり注意を要する.

ネフローゼ症候群では、細胞外液が増加して、低ナトリウム血症 hyponatremiaのためNaイオンが↓→AG↓
http://medmerry.blog80.fc2.com/blog-entry-242.html
問題52
遺伝性球状赤血球症 とサラセミアの鑑別は?

出典106スレ15 ??氏
+ ...
解答
解説
サラセミア
①標的赤血球(target cell)が高頻度。
②赤血球浸透圧抵抗試験《赤血球抵抗試験》:抵抗増大
サラセミアでみられる菲薄赤血球は水分を多量に取り込めるので,浸透圧抵抗性が正常より増強している。
③溶血以外に無効造血が存在する。

遺伝性球状赤血球症
①球状赤血球(spherocyte)
②赤血球浸透圧抵抗試験《赤血球抵抗試験》:抵抗減弱
遺伝性球状赤血球症で観察される球状赤血球は,外部から水分を取り込む余地が少ないため
溶血を来す浸透圧が正常赤血球よりも高くなる傾向がみられる(浸透圧抵抗の減弱)。
③一般に無効造血は認めない。
問題53
どなたか、抗凝固薬と抗血小板薬の適応の違いについて教えていただけませぬか いつもこんがらがる

出典106スレ16 279氏
+ ...
解答
解説
誤解を恐れずに)超簡単に言えば、動脈系は抗血小板、静脈系は抗凝固

抗血小板剤は動脈での血栓予防が主である(アスピリン)
抗凝固薬は深部静脈血栓症、肺塞栓などの静脈系を含めた血栓予防には抗凝固薬を用いる(ワルファリン)。

その覚え方はAFとか弁置換後で混乱するだろ

うーん、血管の違い、ですか・・・
脳梗塞の再発予防で、心原性なら抗凝固、
ラクナやアテロームなら抗血小板というのが理解できないです

しゃあないな。
………………………………………………………………………………………………………………………
血小板はなんで血栓を作るのか?→血管内皮が破壊されて止血するため
つまり動脈硬化に使うの

凝固因子はなんで血栓を作るのか?→血液がうったいしたり(心房細動)、異物(弁とか)と触れるから
だから静脈血栓とかに使うの
………………………………………………………………………………………………………………………
神降臨や!

めっちゃわかりやすい
長い旅だった・・・
ありがとう
問題54
106 C1 鉄欠乏性貧血について正しいのはどれか。
a 治療は筋注で行う
b 骨髄鉄芽球は増加している
c 骨髄赤芽球は低下している
d 血小板は増加する
e 嚥下障害は伴わない

出典106スレ16 279氏
+ ...
解答
正解:d
解説
鉄欠乏性貧血では、
血液検査:白血球数は通常正常であるが,血小板数はしばしば増加する.
網赤血球数(Ret)は正常か軽度に増加.
骨髄検査:赤芽球は過形成
問題55
真性多血症について正しいのはどれか 2つ
A 消化性潰瘍を認める
B エリスロポエチンは上昇する
C 赤血球は小球性低色素性である
D PIG-A遺伝子異常がある
E 血小板は正常である

出典106スレ16 339氏
+ ...
解答
正解:ac
解説
○A。掻痒と同じくhis↑で消化性潰瘍とか考えた
×B。Epo抑制
○C。小球性低色素性
×D。PIG-A遺伝子異常はPNHだ
×E。血小板増加

赤血球数,ヘモグロビン,ヘマトクリットのいずれも増加する.
ヘモグロビン合成による過剰な鉄消費のため,あるいは瀉血などの処置の結果,赤血球は小球性低色素性を示す例が多い.
白血球数も好中球が主として軽度~中等度増加するが,幼若顆粒球を認めることは比較的少ない.
好中球アルカリホスファターゼは増加する例が多い.
血小板数も増加する.血小板凝集能などの血小板機能異常を示す例もある
骨髄は過形成像を示し,赤芽球系,顆粒球系の各成熟段階の細胞,巨核球の増加がみられる.
高齢者の場合,腸骨では本来低形成のため過形成を示さないこともある.
骨髄染色体検査は通常正常であるが,del(20q),+8,+9などの異常もみられる.
血液生化学ではLDH,尿酸の上昇がみられる.
赤血球を増やす因子であるエリスロポエチンは逆に低値となる.
血清ビタミンB12の高値も診断に役立つ。
治療は瀉血療法、抗血小板療法(低用量アスピリン:血栓症予防のため)
問題56
急性期DIC診断基準項目はどれか。すべて選べ
a 出血
b 白血球
c 血小板
d SIRS
e PT

出典106スレ16 ??氏
+ ...
解答
正解:cdeまたはbcde
解説
自作問題ですか?
SIRS項目(体温、心拍数、呼吸数orPaco2、白血球数or幼若球数)の中に白血球数が含まれているね。
急性期DIC診断基準項目(SIRS項目、血小板数、PT比、FDP値)としては、表面上ではcdeかな?
この白血球数も含めれば、bcdeかな?

正解&解説thx
自作、白血球を選択肢に入れたのは失敗だったわ

日本救急医学会DIC特別委員会による急性期DIC診断基準
1.SIRS項目
0~2     0点
≧3      1点
2.血小板数(/μL)
≧12万    0点
8万<[]<12万 1点
または24時間以内に30%以上の減少
3.プロトロンビン時間(PT)比
<1.2    0点
≧1.2    1点
4.FDP値(μg/mL)
<10       0点
10≦[]<25   1点
≧25       3点

DICは  4点以上
注意)
1)血小板数減少はスコア算定の前後いずれの24時間以内でも可能
2)PT比ISI=1.0の場合はINRに等しい。
  各施設でPT比1.2に相当する秒数の延長または活性値の低下を使用して良い。
3)FDPの代替としてDダイマーを使用して良い。(換算表を使用)
………………………………………………………………………………………………………
SIRS項目
体温  >38℃あるいは<36℃
心拍数 >90回/分
呼吸数 >20回/分あるいはPaco2<32mmHg
白血球数 >1,2000/mm3あるいは<4,000/mm3,あるいは幼若球数>10%
…………………………………………………………………………………………………………
Dダイマー/FDP換算表
測定キット   FDP 10μg/mL    FDP 25μg/mL
販売会社名   Dダイマー(μg/mL) Dダイマー(μg/mL)
S社       5.4        13.2
N社       10.4        27.0
H社       6.5         8.82
Y社       6.63        16.31
R社       4.1        10.1

問題57
第99回 G 問32 10歳の女児。 顔色蒼白と息切れとを主訴に来院した。 4か月前から徐々に顔色が蒼白になり、
動作時に息切れがある。
成長発達は正常。体温37.0℃。呼吸数30/分。脈拍92/分、整。皮膚蒼白。
前胸部と下肢とに点状出血を認める。胸骨左縁で2/6度の収縮期雑音を聴取する。
呼吸音は正常である。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。
血液所見:赤血球215万、Hb6.5g/dl、Ht19%、白血球2,100(好中球30%)、
血小板2.6万。血清生化学所見:総蛋白6.1g/dl、アルブミン3.2mg/dl。
AST19単位、ALT14単位、LDH265単位(基準176~353)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.21)を別に示す。考えられるのはどれか。
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYq5jDBQw.jpg
a.再生不良性貧血
b.急性骨髄性白血病
c.EBウイルス感染症
d.パルボウイルス感染症
e.特発性血小板減少性紫斑病

出典106スレ17 ??氏
+ ...
解答
正解:a
解説
汎血球減少があって貧血から心雑音、息切れ、顔面蒼白
血小板減少から点状出血が起きてると思われる
それ以外にはとりたてて所見はないかと

画像は明らかに円形に抜けてるところがあっておそらく脂肪滴かと思われる
異型細胞があるなら流石にもっと拡大した画像出すだろうし異型細胞が末梢に出てる記述もない
この拡大率の画像を出す疾患は恐らく骨髄繊維症か再生不良性貧血くらいしかないかと
だから再生不良性貧血だと思う

再生不良性貧血AA(aplastic anemia)
概念:骨髄の造血幹細胞の減少とそれによる末梢血での汎血球減少を主徴とする症候群。
血液検査で汎血球減少、骨髄検査で造血能の低下(この2つがポイント!)
肝脾腫やリンパ節腫脹を認めないのが特徴!
骨髄検査で、脂肪髄、有核細胞減少→画像で円形に抜けた部分があり、他にめだった骨髄像所見がなければAAを疑う。
問題58
106C1(予想) 正しいものを選べ。
a 胸腺は5歳以降重量が減少していく。
b 抹消血リンパ球ではNK細胞が最も多い。
c 鉄欠乏性貧血では血清フェリチンは増加する。
d 抗血小板薬は血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)の原因となる。
e 骨髄線維症にはステロイドが有効である。

出典106スレ20 ??氏
+ ...
解答
正解:d
解説
○d 抗血小板薬のチクロピジンによるTTPが有名である。
血小板凝集抑制剤。血小板のアデニル酸シクラーゼ活性を増強して血小板内cAMP濃度を高め,血小板の二次凝集および放出反応を抑制する。
また,赤血球の変性能増大などの血液レオロギー的性状も改善する。
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP),無顆粒球症,重篤な肝障害等の重大な副作用が
投与開始後2カ月以内に発現し,死亡に至る例も報告されている. 
1)投与開始後2カ月間は,特に上記副作用の初期症状の発現に十分留意し,
原則として2週に1回,血球算定(白血球分画を含む),肝機能検査を行い,
上記副作用の発現が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

×e骨髄線維症の有効な治療法は確立されてないが、ステロイドを使うこともあるが、
一般的には、骨髄線維症の治療法で聞かれたのは、答えが経過観察だったはず。
問題59
8歳男児。2週前に発熱があり近医で扁桃炎と診断され治療を受けた。
一昨日から両側足関節の痛みと腫脹とがある。昨日から腹痛。
本日両側下腿に米粒大の赤色丘疹が多数出現したので来院した。
来院時発熱はなく、脈拍70/分整。心雑音ない。眼瞼浮腫ない。
手背に疼痛を伴う浮腫がある。
尿所見:蛋白1+、沈渣に赤血球20~30/1視野、便潜血反応2+、血液所見:赤血球400万,白血球8,000。
血清ASO 833単位(正常250以下)。
検査所見としてみられるのはどれか。
a Rumpel-Leede試験陽性
b 血小板減少
c 血清補体価低値
d 血清抗DNA抗体陽性
e 血清リウマトイド因子陽性
出典106スレ22 ??氏
+ ...
解答
正解:a
解説
Schoenlein-Henoch(シェーンライン-ヘノッホ)紫斑病SHP(アレルギー性紫斑病allergicpurpura)
3型アレルギー
「丘疹状の」点状出血がポイント。(平坦な点状出血ならITP)
腹痛 、Rumpel-Leede試験陽性

ルンペル試験 ルンペル-レーデ試験 Rumpel-Leede test,毛細血管脆弱性駆血試験
毛細血管抵抗試験の1つ。患者を臥位にして上腕部に血圧計のマンシェットを巻き,収縮期圧と拡張期圧の中間値に5分間血圧を維持する。
その後マンシェットをはずし2~10分後に前腕屈側の肘窩から3~5cm下の部位に直径2.5cmの円を印したスライドガラスを押しあて,
円の中にある0.5mm以上の出血斑の数を数える。
正常では出血斑の数は5個以下であるが,血小板減少症(ITP)シェーンラインヘノッホ紫斑病(SHP)、血小板機能異常症,血管壁の脆弱性や透過性の亢進時に増加する。
問題60
氷食症と鉄欠乏性貧血とビタミンCの関係は?

出典106スレ28 ??氏
+ ...
解答
解説
氷食症(ひょうしょくしょう)は、氷を無性に食べたくなる病気。 鉄分の欠乏によることが多い。
原因 :主たる原因は、鉄欠乏であり、鉄欠乏性貧血および、その前駆状態である「貧血がない鉄欠乏症」でも氷食症は起こる。
一日に製氷皿1皿以上食べるもの、という定義がある。
元々、鉄欠乏性貧血は味覚異常をともなうことがあるので、氷食症という病名を聞いたことがなくても、
味覚障害→鉄欠乏性貧血などを思い浮かべて解答すればよい。

体温を、腋下と口腔内で比較したとき、口腔内が高いことから、口腔内を冷やすためではないかという説や、
鉄欠乏により食嗜好が変わるという説があるが、未だ不明な点が多い。

症状:基本症状は、氷を強迫的に食べる(食べずにいられない)こと。
持久力の低下、記憶力の低下、寝起き寝つきの悪さ、食欲低下などの鉄欠乏症状や、
顔色不良、動悸、息切れなどの貧血症状を伴うことが多い。

検査:貧血・鉄欠乏の有無を検査する。瞼の裏側の色調での診断は、貧血が高度の場合でないと有効ではない。
治療:アスコルビン酸(ビタミンC)が鉄吸収促進作用をもつことは有名で
鉄剤とともに200-600mgのビタミンCが処方されることがある.
ビタミンCとの併用で鉄吸収率が亢進する.
ビタミンCは三価鉄(Fe3+)を二価鉄(Fe2+)に還元することで十二指腸からの吸収効率を上げる効果がある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B7%E9%A3%9F%E7%97%87
問題61
105B34 鉄代謝について正しいものを2つ。
a回腸末端部で吸収される。
b3価の鉄イオンとして吸収される。
cアスコルビン酸は鉄吸収を促進する。←106回にも出題。
dヘモグロビン鉄は生体内の鉄全体の1/4である。
e能動的排泄機構は存在しない。

+ ...
解答
正解:ce
解説
×a鉄分は十二指腸で吸収される。回盲末端部ではビタミンB12が吸収される。
×b食物中の鉄分は三価鉄(Fe3+)であり、十二指腸上皮細胞表面の鉄還元酵素(Dcytb)により二価鉄(Fe2+)に還元されて吸収される。
○cビタミンC(アスコルビン酸)は三価鉄(Fe3+)を二価鉄(Fe2+)に還元することで十二指腸からの吸収効率を上げる効果がある。
×dヘモグロビン鉄は生体内の総鉄量の2/3である。
○e鉄の能動的排泄機構は存在しない。腸管粘膜の剥離、皮膚、汗、毛髪などで約1mg/日の微量喪失にとどまる。
よって、再生不良性貧血のように骨髄でのヘモグロビン合成している病態や、
反復赤血球輸血量法を行うと比較的容易に二次性ヘモクロマトーシスをきたす。
この問題のように前年度の問題文の中に、翌年度の正解が書いてあることが良くあるから、前年度の回数別は問題文もしっかり覚える!!
問題62
(97I45)57歳男性。発熱。意識障害。
患者は1週前まで通常の生活を送っていたが、1週間前から高熱。自宅で臥床。
意味不明な言動が始まり今朝、頭痛と歯肉出血出現。
見当識障害あり。体温39度。呼吸24
分。脈108/分。血圧120/86.
眼球結膜黄染。四肢体幹に点状出血。
RBC190万、Hb6.5、WBC13000、Plt1.3万。
BUN56、クレアチニン2.3.肝胆酵素↑
腱反射亢進、下肢に病的反射あり。項部硬直なし。
血液塗抹標本で壊れた赤血球が3つみえる。
この患者に対する処置でもっとも適切なものは?
a 電解質液投与
b 血液透析
c 濃厚血小板投与
d 新鮮凍結血漿投与
e 浸透圧利尿薬投与

出典106スレ ??氏
+ ...
解答
正解:d
解説
感染の前駆症状もあるしTTPと判断してdかな~
KSR「はい、TTPとHUSの鑑別の問題ですね。
こういう問題では年齢、脳症の有無を見てください。高齢者、意味不明な言動ときたらTTPですね。
なのでcは禁忌ということになります」
みなさん優秀ですね! そうです、TTPで、 正解は、d!
間違えた方は各自ご確認ください。

TTPなんて血漿交換しか覚えてなかったよ

じゃあ、出題してよかった! 新鮮凍結血漿投与、覚えてくださいね。
重要★
あと即効性のある抗血小板薬(へパリン)もおk
しかしながら凝集を抑えるためのチクロピシンはTTPの原因にもなるから
使ったらあかんで~

TTPと HUSとの鑑別は脳症の有無
治療の血漿交換がfirst choice
血漿交換は患者の血球と血漿を分離し
血漿を取り除いて血球と新しい血漿(新鮮凍結血漿)を入れるというもの

TTPに血小板禁忌って丸暗記してるけど理由教えてくれ
TTPは微小血管内でフォンウィレブランド因子が異常に血小板集めてしまう病気だよな
血小板輸血すると、微小血管の血栓が増えるからダメってことなの?

そういうこと
問題63
60歳男性.発熱と意識障害で救急搬送された。TTPの診断がついた。
項部硬直はないが腱反射は亢進し,下肢に病的反射を認める.
血液所見:赤血球190万,Hb 6.5g/dl,Ht 20%,網赤血球90‰,白血球12,600,血小板1.2万.
血清生化学所見:総蛋白7.0g/dl,アルブミン3.7g/dl,尿素窒素56mg/dl,クレアチニン2.3mg/dl,
総ビリルビン3.7mg/dl,直接ビリルビン0.9mg/dl,AST 140単位,ALT 45単位,LDH 2,670単位(基準176~353).CRP 1.5mg/dl.
末梢血に破砕赤血球たくさん。
この患者に対する処置で最も適切なのはどれか。
a 電解質液の投与
b 浸透圧利尿薬の投与
c 濃厚血小板の投与
d 新鮮凍結血漿の投与
e 血液透析の導入

出典106スレ ??氏
+ ...
解答
正解:d
解説
クレアチニン2.3ではまだ透析しないとか

透析はCr7以上ぐらいじゃないと
やってる問題みたことないから
もうそれでいく。
YN見たけどTTPのfirst choiceって血漿交換じゃないの?他やるとしても抗血小板薬とかステロイドパルスなんだが
aだとK増えちゃうか
問題64
禁忌肢ではないものを一つ選べ
a 血小板減少患者へのNSAIDの投与
b 未治療骨髄性白血病へにG-CSFの投与
c 多発性骨髄腫患者へのNSAIDの投与
d 多発性骨髄腫患者へのG-CSFの使用
e 胸骨からの骨髄穿刺(生検)
f DICで消化管出血している患者へのheparin投与
g TTP患者への血小板輸血
h 多発性骨髄腫患者への造影剤の使用

出典106スレ ??氏
+ ...
解答
正解:d
解説
直前なので最終チェックの意味で
○d 多発性骨髄腫患者へのG-CSFの使用はOK
d以外は禁忌肢になります
問題65
HELLP症候群で最初に異常がみられるのはどれか?1つ選べ。(正答率:92%)
a中枢神経機能
b心機能
c肝機能
d膵機能
e腎機能

出典106スレ ??氏
+ ...
解答
正解:c
解説
×a中枢神経機能異常を最初におこすものはTTPである。
×b心機能異常はDICの合併症、つまり多臓器不全として起こりうる。
○c肝機能異常は血小板数減少とともに最初に見られる所見である。
×d膵機能異常は、DICの合併症、つまり多臓器不全として起こりうる。
×e腎機能異常を最初におこすのは、HUS(溶血性尿毒症症候群)である。
HELLP症候群
溶血(Hetnolysis)、
肝逸脱酵素の上昇(Elevated Liver enzymes)、
血小板の低下(LowPlatelets count)の3徴がみられる症候群である.

上腹部痛、悪心嘔吐、全身倦怠感といった上部消化管症状を初発症状とすることが多いが、
高率にDICを続発し、周産期死亡や母体死亡の誘因となるため、早期発見、適切な治療が求められている.
※以前は妊娠中毒症〔現在でいう妊娠高血圧症候群(PIH)〕の一病型とされていた.
しかし、PIHを伴わずに発症する例もあり、現在ではHELLP症候群はPIHに含めない.
@HELLP症候群の診断基準
 溶血(異常末梢血胤総ビリルビン> 1.2mg/dl、血中LDH≧6001U/l)、肝逸脱酵
 素上昇(AST≧70U/l)、血小板減少(血小板数<10万)があるが、現時点では国際
 的に標準化されたものではない.
※妊娠糖尿病と妊娠高血圧症候群は、いずれも代表的な妊娠合併症で、この症例のよ
うに重複してみられることも多い。

妊娠中に血小板数減少をきたす疾患のうち溶血性貧血と臓器障害をきたすものは、
細血管傷害性溶血性貧血(MAHA)という。
MAHAの分類、次の3つ
(1)TTP:血小板数減少、溶血性貧血、腎機能障害、発熱、動揺性精神神経障害(古典的五徴)
(2)HUS:血小板数減少、溶血性貧血、急性腎不全を三徴候
(3)HELLP症候群:溶血性貧血、肝機能障害、血小板数減少→DICへの移行多い。

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)
プロトロンビン時間やFDPはDICと異なり、異常を認めない。
あと、TTPの治療も良く出題されている。
血小板輸血は原則禁忌、治療の第1選択は血漿交換療法であるなど。
問題66
106A4 ITP(特発性血小板減少症)の先行感染として多いものはどれか?1つ。
a、伝染性紅斑
b、突発性発疹
c、風疹
d、流行性耳下腺炎
e、溶連菌感染症

+ ...
解答
正解:c
解説
ITPの先行感染としてはウイルス感染が多い。
特に風疹によるものが有名であり、母体が風疹に感染後に生まれた小児では、
(1)妊娠2か月以内に風疹を発症すると→出生児に先天性白内障,先天性心疾患,感音性難聴の2つ以上がみられる場合が多く,
(2)妊娠3~5か月に発症した場合は難聴が多い。
そのほか,低出生体重,網膜症,緑内障,小頭症,髄膜脳炎,精神運動発達遅滞,肝脾腫,
黄疸,溶血性貧血,血小板減少性紫斑病(ITP),間質性肺炎,骨端発育障害などが認められる場合がある。

過去問の臨床問題で麻疹と風疹を選択させる問題が出ています。
答えはcの風疹。過去問を勉強している人は簡単な問題ですね。
問題67
106A7MGUS(monoclonal gammopathy of undetermined significance)について正しいものはどれか?
a、貧血をきたす
b、溶解性骨病変をきたす
c、多発性骨髄腫には移行しない
d、血清M蛋白量は、3g/dl以上である
e、M蛋白以外の免疫グロブリン量は正常である

+ ...
解答
正解:e
解説
a→MM、b→MGUSではpunched out lesionに代表される骨病変は少ない、
c→10年以上の長期経過例でMMへの移行例を認める、d→M蛋白<3g/dLであることが定義
…………ということでeが正しい。M蛋白以外の免疫グロブリン量は正常。

MGUS(monoclonal gammopathy of undetermined significance)
単クローン性γグロブリンが認められるが無症状で予後良好な病態を言う。
検査
1)M蛋白量が3g/dl以下である。
2)M蛋白以外の免疫グロブリンは正常であり、骨髄腫にみられるような骨病変、腎障害、貧血、高カルシウム血症などは示さない。
3)血沈亢進、CRP正常。
治療
1)一般的に予後良好であり、経過観察を行う。
2)一部の長期経過例では、骨髄腫やリンパ腫に移行する。
問題68
遺伝性球状赤血球症で正しいのはどれか。2つ選べ。
a赤血球膜脂質の欠損がある。
b風疹感染後に骨髄無形成発作を生じる。
c伴性劣性遺伝をする。
d赤血球浸透圧抵抗が減弱している。
e葉酸欠乏を合併することが多い。

+ ...
解答
正解:de
解説
×a赤血球膜は、膜脂質と膜蛋白から構成される。
遺伝性球状赤血球を含めて溶血性貧血のほとんど(95%)は、赤血球膜蛋白の異常である。
遺伝性有口赤血球症は赤血球膜脂質異常症(5%)である。
×b感染症(特にパルボウイルスB19)をきっかけに
急激に貧血が進行することがある(溶血発作あるいは無形成発作)が,通常一過性である
×c通常、常染色体優性遺伝である。
○d赤血球浸透圧抵抗が減弱している。
○e一般に、溶血→赤血球生成亢進→葉酸消費亢進だから葉酸欠乏を合併する。
遺伝性球状赤血球症も溶血を起こすから葉酸欠乏。

(1)貧血で網赤血球が増加している場合、→貧血の原因が骨髄外にあることを意味する。
(例:溶血性貧血、血管内溶血、出血性貧血)
(2)貧血で網赤血球が減少している場合、→造血が正常でないことが貧血の原因であることを示唆する。
(例:巨赤芽球性貧血、腎性貧血、再生不良性貧血)

溶血性貧血 6種類
先天性
鎌状赤血球症 : 血色素異常によって溶血する
遺伝性球状赤血球症HS : 膜蛋白の異常によって溶血する ←←HS
サラセミア : 血色素異常によって溶血する
後天性
自己免疫性溶血性貧血 : 自己抗体によって溶血する
発作性夜間血色素尿症 : 造血幹細胞の異状によって溶血する
バンチ症候群 : 脾機能の亢進によって溶血する
問題71も参照に!
問題69
101F40 遺伝性球状赤血球症で正しいのはどれか.2つ選べ.(正答率:48.4%)
a 伴性劣性遺伝である.
b 赤血球膜脂質の欠損がある.
c 脾腫がみられる.
d 正色素性貧血を示す.
e 赤血球浸透圧抵抗が減弱している.

+ ...
解答
正解:ce
解説
過去問にあるが、正答率が悪い。
×d HSは溶血性貧血の中で例外的に正球性高色素性貧血を示す。

問題70
遺伝性球状赤血球症に合併しやすいのはどれか?3つ選べ
a 肝不全
b 腎不全
c 赤芽球癆
d 胆石症
e 葉酸欠乏

+ ...
解答
正解:cde
解説
葉酸の質問に答えます
溶血で網赤血球が増加してRBCを作ろうとしています
細胞を作る時に葉酸を消費します
葉酸といえばDNA合成で2分脊椎の予防に必須です
こいつも細胞を作る器官形成期にとっても必要です
ちなみに器官形成期以後に葉酸たくさん取っても2分脊椎の予防に意味はありません。
○c赤芽球癆を合併する。Pure Red Cell Aplasia(PRCA)赤芽球癆をきっかけに
溶血性貧血の遺伝性球状赤血球症が存在していたことに気づかれる場合もある.
○d胆石症。 胆石を約27%に合併し,胆石発作による腹痛を起こす.
○e葉酸欠乏:溶血→赤血球生成亢進→葉酸消費亢進

赤芽球癆(PRCA:pure red cell aplasia)は,骨髄細胞の中で赤芽球だけが著明に減少し,
末梢血では網赤血球が著明に減少するために,正球性正色素性の貧血をきたす疾患である.
白血球数や血小板数には異常を認めないことを原則とする.
一過性の急性型と慢性型に分けられ,急性型PRCAはパルボウイルスB19感染に伴って
発症することが多い.



問題

出典:
+ ...
解答

解説

最終更新:2012年04月20日 15:49
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