肝・胆・膵・脾

更新日時 2012-03-27 15:39:37 (Tue)

問題1
62歳の男性。夕食後、突然吐血し搬入された。35歳時の交通外傷時に輸血を受けた。
5年前に健康診断で肝障害を指摘された。意識は清明。顔面蒼白。
脈拍100/分、整。血圧90/60mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。
静脈路確保後に行った緊急上部消化管内視鏡検査の食道写真を別に示す。
(食道写真では、食道下部、食道胃接合部から6時方向へ拡張、蛇行した静脈を認める。
この静脈から噴出性出血を呈している。静脈は瘤状ではなく、色調も白色である)
処置として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
①ヒスタミンH2受容体拮抗薬投与
②トロンビン液噴霧
③アドレナリン局中
④内視鏡的結紮術
⑤肝動脈塞栓術
+ ...
解答
4(正答率:94.5%)
解説
キーワード:
①突然の吐血→急性胃十二指腸潰瘍出血、食道静脈瘤、胃潰瘍
②輸血、肝障害→輸血後肝炎、肝硬変
③顔面蒼白、脈拍100/分、血圧90/60mmHg。眼瞼結膜に貧血→ショック状態

輸血後肝炎→肝硬変症→門脈圧亢進→食道静脈瘤と推定。

×①胃十二指腸潰瘍ではないので不適である。
×②出血量が少ない場合(生検後の止血など)に使用するが、噴出性出血で
は止血は得られない。
×③胃十二指腸潰瘍の出血に対する内視鏡的止血術に使用される処置である。
○④Oリングを用いた内視鏡的結紮術(ELV)が行われる。
×⑤肝動脈を塞栓しても無意味である。

緊急内視鏡時には、
①簡便なELVを用いてまず止血を行った後に、
②エタノールアミンオレイト(EO)やエトキシスクレロール(AS)を用いた
硬化療法(EIS)で供血路を閉塞させる。

問題2
45歳の女性。会社の健康診断で2年連続して肝障害を指摘され来院した。飲酒はしない。
身長158cm,体重46kg。腹部所見に異常はなく,肝も触知しない。
血清生化学所見:空腹時血糖86mg/dl,総蛋白7.6g/dl., ZTT 19.2単位(基準4.0~14.5),
AST 62単位, ALT 106単位, ALP 200 単位(基準260以下),γ-GTP 35 単位(基準8~50)。
診断に有用な自己抗体はどれか。 2つ選べ。
①抗核抗体
②抗ENA抗体
③抗Jo- 1 抗体
④抗平滑筋抗体
⑤抗ミトコンドリア抗体

+ ...
解答
①④(正答率::1つ76%、もう1つ84%)
解説
肝障害にはウイルス性肝炎,薬剤性肝炎,脂肪肝,アルコール性肝障害,自己免疫性肝炎,
原発性胆汁性肝硬変などがある。ASTとALTの上昇から肝炎を疑う。
本症例は黄疸を有さないので,原発性胆汁性肝硬変は考えにくい。
診断:自己免疫性肝炎

○①自己免疫性肝炎I型で高力価陽性(80倍以上)。原発性胆汁性肝硬変で30%程度陽性。
×②SLEで45%程度, Sjogren症候群で25%程度,混合性結合組織病(MCTD)で60%程度陽性。
×③皮膚筋炎で30%程度陽性。
○④自己免疫性肝炎で特異的に陽性,
×⑤原発性胆汁性肝硬変の90%で特異的に陽性。

自己免疫的な機序による肝疾患としては,自己免疫性肝炎と原発性胆汁性肝硬変がある。
抗ミトコンドリア抗体は原発性胆汁性肝硬変では特異的。
抗平滑筋抗体は自己免疫性肝炎で陽性。

自己免疫性肝炎の診断には抗核抗体と抗平滑筋抗体が有用と考えられる。

問題3
62歳の男性。腹部不快感を主訴に来院した。1年前に大腸癌の手術を受けた。腹部造影CTでは、
肝臓の左右両葉に広範囲にわたり多数の大小不同の低吸収域を認める。
この低吸収域の辺縁はやや濃染してリング状を呈している。
治療として適切なのはどれか?1つ選べ。
①肝動脈塞栓術
②抗癌化学療法
③放射線治療
④ラジオ波焼灼
⑤肝切除
+ ...
解答
②(正答率:58%)
解説
×①肝両葉にわたる病変のため、左右の肝動脈を塞栓することはできないので、肝動脈塞栓術の適応とならない。
○②両葉の病変であるので、抗癌剤投与の適応である。他に再発病変を認めない例では、
肝動脈にカテーテルを留置して動脈内に抗癌剤注入を行うこともある。
×③大腸癌の肝転位には放射線療法は有効ではない。
×④ラジオ波焼灼は、多数の病変が認められ、それぞれの病変が小さくないため有効性は低い。
×⑤両葉多数の病変で残存肝組織が少なく、肝切除の適応とはならない。

ラジオ波焼却と迷う場合もあるが、多発性の比較的大きな病変では効果を得にくい。

問題4
膵石の主成分はどれか。1つ選べ。
①炭酸カルシウム ②ビリルビン ③蓚酸カルシウム ④コレステロール ⑤脂肪酸
+ ...
解答
①炭酸カルシウム
解説
●膵石
炭酸カルシウムが主成分で慢性膵炎(アルコール性70%,特発性20%,胆道原性10%)に合併する。
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10I70300.html


問題5
胆嚢結石で最も多いのはどれか?1つ選べ。
①コレステロール結石 ②ビリルビンカルシウム結石 ③黒色石 ④脂肪酸結石 ⑤蓚酸結石
+ ...
解答
①コレステロール結石
解説
1996年の日本胆道学会による全国集計によれば、胆嚢胆石のうち
①60%がコレステロール結石:60%
②ビリルビンカルシウム結石:20%
③黒色石:20%で、現在、最も増加傾向にあるのは黒色石である。

黒色石の主要構成成分は非抱合型ビリルビンポリマーのカルシウム塩である。
赤外吸光分析では、そのほかに炭酸カルシウムやリン酸カルシウムを含有している。
黒色石の胆汁は無菌性であり、その形成過程に感染は関与していない。


問題6
50歳の男性。
1か月前から特に誘因なく食思不振と腹部膨満感とが出現し、
次第に増強するため来院した。
20歳のときに交通事故で受傷し輸血を受けた。
7年前から慢性肝疾患で不定期に通院していた。
意識は清明。腹壁静脈怒張し、腹部に波動を認める。
両側下腿に浮腫を認める。
血液所見:赤血球380万、Hb 11.5g/dl、Ht38%、白血球4,200、血小板6万。
血清生化学所見:総蛋白5.9 g/dl、アルブミン2.3 g/dl、総ビリルビン2.0mg/dl、
GOT72単位(基準40以下)、GPT48単位(基準35以下)、アンモニア40μg/dl(基準18~48)。
ICG試験(15分値)45%(基準10以下)。
試験穿刺で得た腹水は淡黄色で、Rivalta反応陰性であった。
適切な処置はどれか。

正しいもの3つ選べ
(1) 低蛋白食摂取
(2) 食塩摂取制限
(3) 利尿薬投与
(4) アルブミン投与
(5) 濃厚血小板投与

出典:104回医師国家試験スレ 医学生ゼットン ◆.iPz7NbSiwwA 氏
+ ...
解答
(2) 食塩摂取制限
(3) 利尿薬投与
(4) アルブミン投与
解説
肝硬変になってたら低蛋白食と思ってたら、代償期・非代償期を考慮して
蛋白量を考えないといけないなんて・・・。


問題7
排泄性胆道造影法で正しいのはどれか。1つ選べ。
a経口法は静注法より胆管像が鮮明である。
b経口薬ではヨード過敏は起こらない。
c血清直接ビリルビン5mg/dl以上では造影困難である。
d胆嚢収縮能の評価にはセクレチンを用いる。
e断層撮影で結石の種類が判別できる。

出典:89A88
+ ...
解答

解説
経口法と経静脈法がある。静脈法では肝管、総胆管が比較的明瞭に描出され、CT撮影を併せて行うこともある。
閉塞性黄疸性疾患では造影されず、検査適応とならないので注意を要する。
×a経口法では胆嚢描出を目的とする。胆管描出はみられない事が多い。
経口法は現在では殆ど用いられない。
×b経口薬でも過敏は起こりうる。
○c閉塞性黄疸性疾患には検査適応がない。
×dセクレチンに胆嚢収縮作用はない。胆嚢収縮能の評価には卵黄、またはセオスニンを用いることが多い。
×e断層撮影で胆石の種類はわからない。

問題8
骨盤骨折におけるTAE(肝動脈塞栓療法)(transcatheter arteral embolization)で正しいのはどれか。
①安定型骨盤損傷には適応がない。
②不安定型骨盤損傷は全て適応になる。
③尿路損傷合併例には適応がない。
④CT上後腹膜血腫が少量の場合には適応がない。
⑤CT上造影剤の漏出像を認めた場合には適応になる。
+ ...
解答

解説
①×安定型骨盤損傷でも血管の損傷があればTAEの適応になる。
②×不安定型骨盤損傷であっても、逆に血管の損傷がなければ必要ない。
③×尿路損傷合併の有無は、TAEと関係ない。
④×CT上後腹膜血腫が少量の場合であっても、血管の損傷があればやる。
⑤○CTで造影剤の漏出が分かると言う事はかなりの出血です。
問題9
門脈の存在するものを2つ選べ
a 肝臓
b 膀胱
c 下垂体
d 脾臓
e 胃
+ ...
解答
正解:a,c
解説
○a血液は門脈および肝動脈から流入し,肝臓実質を灌流した後,左・中・右肝静脈から下大静脈に入る。
○c下垂体系門脈がある。

下垂体門脈系があるっていいたいんでしょ。
シーハンの原因になりますね

下垂体系門脈
毛細血管と毛細血管の間にある静脈を門脈という。
腺下垂体へ行く上下垂体動脈は,隆起部の上端から隆起部に入って第一次毛細血管網をつくった後,
数本の静脈に集まって下垂体前葉に至り,ここで第二次毛細血管網を形成するので,
この間の静脈を門脈とみなして下垂体門脈といい,この系全体を下垂体門脈系という
問題10
薬剤性肝障害の語呂とか知ってる? 多すぎて覚えるの無理なんだが
+ ...
解答

解説
胆汁うっ滞型だけ覚えて、他は肝障害って覚えろと孝四郎が言ってた。
プロピルチオウラシル、クロルプロマジン、経口避妊薬、蛋白同化ホルモン、アセトアミノフェン

問題11
104 63 肝予備能の評価に有用な血液検査項目はどれか。3つ選べ。
a AST
b カリウム
c アルブミン
d 総ビリルビン
e プロトロンビン時間<PT>
+ ...
解答
正解:63-cde
解説
肝障害の指標として、Child-Pugh分類が用いられる。
脳症、腹水、血清ビリルビン、アルブミン、プロトロンビン時間の5項目を指標とする。

アルブミン:肝臓のたんぱく合成能の指標となり、肝予備能の判定に用いられる。
総ビリルビン:肝臓の代謝機能の指標となり、肝予備能の判定に用いられる。
ほかにはICG15分値や肝アシアロシンチグラムがある。
ALP、ALTは肝細胞の変性・壊死を反映するが、肝予備能の判定にはならない。
問題12
87B41 薬物性肝障害のうち,胆汁うっ滞をきたすのはどれか.3つ選べ.(正答率57%)
a イソニアジド
b クロルプロマジン
c メチルテストステロン
d アセトアミノフェン
e クロロホルム

出典:スレ106 779氏
+ ...
解答
正解:bcd
解説
×a イソニアジドは胆汁うっ滞型よりも肝細胞障害型に分類される。
○b クロルプロマジン
○c メチルテストステロン
○d アセトアミノフェンは一般的には、肝細胞障害型であるが、大量投与時には胆汁うっ滞も同時に起こる。
アセトアミノフェンの中間代謝産物(グルクロン酸抱合?)は激烈な肝毒性・胆道毒性をもつ。 
⇒ 大量投与時やアルコール常習者などで、肝細胞障害と胆汁うっ滞が同時に発生する。 
×e クロロホルムは肝細胞障害型である。
出典106スレ 778氏
問題13
83B8 肝細胞障害型肝障害を起こしやすい薬剤はどれか.2つ選べ.(正答率26%)
a クロルプロマジン
b プロピルチオウラシル
c アザチオプリン
d テトラサイクリン
e 蛋白同化ステロイド薬

出典:スレ106 779氏
+ ...
解答
正解: cd
解説
正しい解説の方です。
×a クロルプロマジンは抗精神病薬。自己免疫的な機序で胆道分泌を障害する。
×b プロピルチオウラシルはBasedow病の治療薬。脂溶性物質の挙動を攪乱する性質があり、胆汁分泌にも影響を与える。
○c アザチオプリンは免疫抑制剤。細胞毒性がある。肝細胞障害型。
○d テトラサイクリンは抗菌薬。細胞毒性がある。肝細胞障害型。
×e 蛋白同化ステロイド薬は男性ホルモン補充薬。ステロイド産生系に影響を与え、胆汁うっ滞を誘発する。

#まとめ
薬剤性肝障害 drug‐induced hepatitis  参照
http://www35.atwiki.jp/105kokushi/pages/53.html

問題14
肝硬変:chol ↑or↓?
PBC:chol ↑or↓?

出典106スレ 805氏
+ ...
解答
肝硬変は、chol ↓
PBC:は、chol ↑
解説
原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis:PBC)は,肝臓の小葉間胆管から隔壁胆管に生じる
慢性非化膿性破壊性胆管炎(chronic non-suppurative destructive cholangitis;CNSDC)を示し,
自己抗体である抗ミトコンドリア抗体(anti-mitochondrial antibody:AMA)が検出される
慢性の肝内胆汁うっ滞性肝疾患であり中年以降の女性に多い。
最終的には肝硬変に至ることがある。
【1】皮膚そう痒感,黄疸:自他覚症状を有する症候性(symptomatic)PBC(s-PBC)と,
これらの症状を欠く無症候性(asymptomatic)PBC(a-PBC)に分類される。
【2】胆道系酵素(ALP,γ-GTP)の上昇,総コレステロール,血清IgMの増加
【3】AMA陽性
【4】肝組織におけるCNSDCの証明

症候の診かた
【1】皮膚そう痒感で初発することが多い。
【2】黄疸は晩期に出現し進行する。
【3】黄色腫:高脂血症に由来する。
【4】肝腫大
【5】肝性脳症,浮腫,腹水,食道静脈瘤,脾腫:肝機能障害および門脈圧亢進による。
【6】骨粗鬆症:胆汁うっ滞による脂溶性ビタミンの吸収障害による。

検査とその所見の読みかた
【1】胆道系酵素(ALP,LAP,γ-GDP)の上昇:AST,ALT値は軽度の上昇にとどまるが,異常高値を認める場合は自己免疫性肝炎の合併を考慮する。血清総ビリルビン値の上昇を認める場合は予後不良。
【2】抗ミトコンドリア抗体:抗ミトコンドリア抗体はPBCの90%以上に検出される。
ミトコンドリア成分を用いたAMAの亜分画を測定する抗M2抗体が陽性となる。
抗核抗体や抗平滑筋抗体が約30~50%の症例で陽性となる。
【3】血清IgMの高値
【4】総コレステロールの増加
【5】血清銅の上昇
【6】血中Ⅲ型コラーゲンペプチド,Ⅳ型コラーゲン7sドメイン,ヒアルロン酸の上昇
【7】肝組織像:初期には,小葉間中等大胆管における胆管上皮の増殖性変化や,胆管周囲のリンパ球を主体とする細胞浸潤と胆管基底膜の破壊を特色とするCNSDCが認められる。進行した症例では肝硬変の組織像を示す。
問題15
肝硬変で低下するのはどれか。3つ
a,バリン
b,フェニルアラニン
c,イソロイシン
d,チロシン
e,ロイシン

出典106スレ 810氏
+ ...
解答
正解:ace
解説
○a,バリン
×b,フェニルアラニン
○c,イソロイシン
×d,チロシン
○e,ロイシン
肝不全時,バリン,ロイシン,イソロイシンの分枝鎖アミノ酸(BCAA)が減少しており特殊アミノ酸療法として、
これを補うことにより脳内のモノアミン代謝の改善をもたらし,脳症の覚醒効果を示す。
問題16
ではおれの道場から出題^^
86B61 Reye症候群でみられるのはどれか.3つ選べ.
a 高血糖
b 高ビリルビン血症
c 血清AST高値
d 高アンモニア血症
e プロトロンビン時間延長

出典106スレ12 824氏
+ ...
解答
正解:cde
解説
ライ症候群→急性肝不全→cde
ライ症候群は肝障害を伴う急性脳症を起こす疾患で、ミトコンドリア異常(肝とか脳で)が本態らしいです

Reye症候群はインフルエンザB型、水痘ウイルス感染に続発することが多い。
インフルエンザ患者にアスピリンを使用後(インフルエンザにはアスピリンは使用禁忌になっている)になりやすい。
発熱の後に急性の脳症、肝機能障害を呈する。本症ではまず行うべき処置は脳浮腫の予防である。
現在はグリセロール、マンニトールが通常、脳浮腫の第一選択薬として使用されることが多い。
Reye症候群では肝障害があるのにビリルビンは正常、黄疸は(-)
高アンモニア血症も認められる。尿素窒素も上昇する。
低血糖、APTT、PT延長を伴う。
髄液は圧上昇がみられるが、細胞数は正常。
http://blog.livedoor.jp/garjyusaiga/archives/52222848.html
問題17
急性膵炎の重症度判定の際に検査する項目は?3つ
a) 血小板
b) 白血球
c) アミラーゼ
d) PaO2
e) クレアチニン

出典106スレ15 859氏
+ ...
解答
正解:a,d,e
解説
詳しくはググッていただくと分かりますが・・・
白血球は入ってないんです。CRPなら正解です
PaO2もPaCO2も入ってます。後者はSIRS診断基準というのが重症度判定の項目に入っていて
そこからPaCO2が入ることになってます

項目が多いので、模試や過去問で引っ掛け選択肢を覚えたほうがいいかもです

補足です
大雑把なイメージは膵炎そのものでなくて、多臓器不全の有無とその程度が問題だと
思うといいそうです

急性膵炎の重症度判定基準
予後因子(1)
ショック、呼吸困難、神経症状、重症感染症、出血傾向、Ht≦30 %、BE≦-3 mEq/L、BUN≧40 mg/dL (またはCr≧2.0 mg/dL)  各2点
予後因子(2)
LDH≧700 IU/L、PaO2≦60 mmHg、Ca≦7.5 mg/dL、 FBS≧200 mg/dL、TP≦6.0 g/dL、Plt≦10x104/mm3、PT≧15秒、CT Grade≧Ⅳ 各1点
予後因子(3)
SIRSの診断基準の陽性項数≧3  2点
年齢≧70歳       1点
予後因子(1)が1項目、あるいは予後因子(2)が2項目以上陽性のものを重症急性膵炎とし、
重症急性膵炎例では、予後因子(3)を含めた各予後因子の陽性項目の点数の合計を算出し、それを重症度スコアとする。
重症度判定は原則として入院48時間以内に行い、以後、経時的に検索して行う。

SISRSの診断基準
4項目中2項目陽性=SIRS
体温 < 36℃ or 38℃
脈拍 > 90/min
呼吸数 >20/min (or PaCO2<32mmHg)
白血球 >12000/mm3 or <4000/mm3 (or 10%以上の幼若球出現)
問題18
1回出れば、常識問題に早変わりしたかもしれないね。
104A4 膵管内乳頭粘液性腫瘍IPMN (正答率28.1%)

IPMNの検査所見で誤っているのはどれか?
a.造影CT…………………………………全体に肥厚した被膜
b.内視鏡的逆行性胆管膵管造影ERCP………膵管の拡張
c.磁気共鳴胆管膵管撮影MRCP…………ブドウの房状の形態
d.十二指腸内視鏡検査…………………Vater乳頭口開大
e.膵管鏡検査……………………………イクラ状上皮

出典106スレ17 ??氏
+ ...
解答
正解:a
解説
×a.造影CTでは、IPMNは被膜の肥厚が見られない嚢胞性膵疾患。MCNでは被膜の肥厚がみられる。
○b.ERCPではIPMNによる膵管の狭窄により、それより尻側の主膵管や分枝膵管の拡張がみられる。
○d.粘液を産生しており、主膵管からVater乳頭を開大させ十二指腸へ粘液の流出を認める。

<膵臓の嚢胞性腫瘍の鑑別>
       膵管内乳頭粘液性腫瘍IPMN と粘液性嚢胞腫瘍MCN
…………………………………………………………………………………………………………
定義     膵管内を進展する粘液産生性の    粘液を産生する上皮からなる
       膵管内腫瘍             嚢胞性腫瘍
疫学     高齢者の男性            女性
後発     膵頭部               膵体尾部
性状     ブドウの房状            夏みかん状
共通被膜   なし                あり
卵巣様間質  なし                あり
膵管と交通  あり                なし
問題19
血清AST/ALT比が1.0以下となる疾患はどれか.3つ選べ.
a 肥満による脂肪肝
b 急性肝炎
c 慢性肝炎
d アルコール性肝炎
e 肝硬変

出典106スレ23 ??氏
+ ...
解答
正解:abc
解説
KSR「酒飲みのS、あと肝硬変ではAST優位となります」
なのでabc
KSRは神
ksr厨うぜーw 正解です!!皆必修受かるぜ!!
肝硬変はその前までは1こえてるよねー

覚え方☆「酒飲みのS、あと肝硬変ではAST優位となります」
キラッ☆
問題20
B型肝炎ウイルスの症状が慢性化しやすい条件を2つ選べ。
a 性交渉で感染した。
b 幼少時に感染した。
c HBe抗体陽性が持続している。
d 血清AST高値が持続している。
e ウイルスがgenotype Aである。
+ ...
解答
正解:be
解説
B型肝炎は一過性の感染(急性肝炎)と持続性の感染(慢性キャリア)の2通りの感染を起こす。
日本人では,成人では一過性の感染がほとんどで慢性化は稀である。
○b持続性感染(キャリア化)は通常,母児感染によって引き起こされる。
○e急性ウイルス性肝炎の経過は,原因ウイルスによって異なる.
A型,E型は一過性の経過で慢性化することはない.
B型も,成人例では基本的に一過性感染だが,最近慢性化しやすい遺伝子型(genotype A)の感染が増加しているので注意が必要である.
C型は高率(60-70%)に慢性化する.


問題

出典:
+ ...
解答


解説

最終更新:2012年03月27日 15:39
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