■ ガアデンオブザエア -新垣里沙X亀井絵里- ■
「なーるほど、そーゆーこと…」
えりの勝ち、そう彼女は言った。
「やってくれたな、カメ」
どこまでも続く、鮮やかな青空。
青い空、白い雲。
それで全部。
それで終わり。
これが、亀井の心象風景、深層意識。
天空に浮かぶ、巨石の庭園。
大理石。
庭園の淵に立つ。
銀の骨組み、巨大な天蓋。
天空に浮かぶ、巨大な鳥籠。
出口は、ない。
青白く静まり返る、磨き抜かれた床。
新垣は振り返る。
庭園の中央、水のない噴水。
足の細い2脚の椅子、丸テーブル。
そこに、亀井絵里が、立っていた。
「ようこそいらっしゃいました。」
小麦色の肌、黒髪。
張りのある二の腕、太もも、ふくらはぎ。
シャギーの入った、セミロング。
白のスカート、白のカーディガン、白の、ブラウス。
そして…
揺れる、オニクスのピアス。
それは、亀井絵里の”姿をしていた”
「ずいぶんとまわりくどいことしてくれちゃってぇ…
とーりあえず、アンタ、だれよ?なんでカメの格好してんの?」
亀井絵里の”姿をしたもの”は、小さく首を傾げ…
んふふ…
と、笑った。
「まずは、おかけください。いま、お紅茶、いれますね。」
投稿日:2014/12/05(金) 00:28:58.21 0
最終更新:2014年12月05日 16:38